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2020年7月4日(土)

きょうの潮流

 自分は何者なのか。それを考えるとき、国に根ざす人びとは多いが、自分たちはこの場所にある―。何年か前にSEALDs(シールズ)のメンバーと対談した香港の学生運動家が話していました▼植民地の長い時代をふくめ、複雑な歴史をたどる地。返還以降そこで“香港人”としてのアイデンティティーを確立するようになった。そして、言論の自由や政治への抗議デモといった守り継ぐべきもののために、声をあげていると▼「絶望の中にあっても、いつもお互いのことを想い、私たちはもっと強く生きなければなりません」(周庭さん)。中国で許されないことは香港でも許されない。そんな抑圧法が強行されるなか、民主的な活動をつづける若者たちは厳しいたたかいを余儀なくされています▼「香港独立」の旗を掲げた市民が逮捕される現実。大国によって奪われようとしている大事なもの、自由に生きることへの希望さえも▼あした都知事選の投票日を迎える日本。どんな首都東京をつくるのか。都民の命とくらしを託せる人は誰なのか。周庭さんは以前、選挙に行くことの意味を私たちに呼びかけています。「香港人はずっと民主的な選挙制度を求めてきた。あなたたちがもっている権利を大切にして」▼先の対談を本にまとめた『日本×香港×台湾 若者はあきらめない』。彼らはこんな言葉で連帯の思いを。「きみたちの世界なんだ。きみたちの国なんだ。きみたちが問われているんだ」。


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