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2020年6月24日(水)

きょうの潮流

 支持しないと答えた人は49%で、第2次安倍内閣発足以降、最も高くなった―。直近の世論調査をNHKが伝えました。安倍首相の自民党総裁4選に「反対」が69%。こちらは朝日新聞です▼もっともだ、自分の考えとはちがう…。報じられた結果に持論を重ねながら、世の動きや見方に思いをめぐらす。人びとの声を反映させる世論調査は民意の指標、社会のミニチュアともいわれます▼「民主主義日本への基底は輿論(よろん)の尊重にあり」(「毎日」)。戦後早くから、GHQの後押しで新聞がこぞって始めた世論調査。それは、国家に屈服し国民を戦争に駆りたてた報道機関にとって、再建のシンボルでもありました(『「世論調査」のゆくえ』)▼いまでは毎週のように。時の政権をゆるがす裏付けになっているのが、メディアへの信用や信頼です。それを根底から覆す不正が、フジテレビと産経新聞の合同調査で行われていました。業務を再委託された会社が電話をかけず、架空の回答を入力していたと▼メディアとしての存在自体が問われる事態。ただでさえ安倍応援団と目されているだけに不信はひろがります。命ともいえる公正・公平さをゆがめたことはメディア全体の信用を損ねます。徹底した検証が必要でしょう▼為政者を正し、権力を監視する国民の“武器”にもなりえる世論調査。それが操作されるなら民意の誘導にもつながります。内閣を支持しない理由として一貫して最も多いのが「人柄が信頼できないから」。そこは信用できるか。


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