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2020年6月16日(火)

警官がまた黒人殺害

米・アトランタ市長 “過剰な武器使用”

抗議デモさらに拡大

 【ワシントン=池田晋】米南部ジョージア州アトランタ市で12日夜、丸腰の黒人男性レイシャード・ブルックスさん(27)が白人警察官に銃撃され、死亡する事件が起きました。5月にミネソタ州で起きた白人警官による黒人男性殺害事件に対する抗議デモは、この週末にも全米各地で取り組まれ、相次ぐ警察の過剰な実力行使に市民の怒りがさらに拡大しています。


 米メディアによると、ブルックスさんはハンバーガー店のドライブスルーエリアに停車し、居眠りしていたところを通報され、飲酒運転の疑いがあるとして、警官2人が現場に急行しました。

 同氏は最初、抵抗せずアルコール検査に応じていましたが、手錠をかけられようとしたところでもみ合いとなり、警官1人が抜いたスタンガンの一種「テーザー銃」を奪って逃走。追う警官1人が、今度は拳銃を発砲したため、病院に運ばれた後に死亡しました。

 アトランタ市のボトムズ市長は翌13日の会見で、ブルックスさんが逃走時に警官に向けてテーザー銃を撃ったもようだとしつつ、「そのことが警官による殺傷性の高い武器使用を正当化すると思わない」と過剰な武器使用を認めました。市警の署長が辞職したとも発表しました。

 また、市警は14日、発砲した警官を免職、もう一人の警官も休職としたとし、矢継ぎ早に対処策を発表。担当の地方検事は、警官を起訴するかどうか17日までに判断するとの見通しを示しています。

 現地からの報道によると、事件に対する抗議デモは13日にアトランタ市内ではじまり、同日夜には何者かが現場のハンバーガー店に放火しました。逮捕者も多数出ているもようです。


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