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2020年5月31日(日)

米、WHO離脱表明

トランプ大統領 「中国が支配」

 【ワシントン=遠藤誠二】トランプ米大統領は29日、世界保健機関(WHO)との関係を断絶すると表明しました。新型コロナウイルスの収束に向け、国際社会の一致した協力が不可欠ななか、トランプ政権による国際機関からの新たな離反です。

 ホワイトハウスで記者会見したトランプ大統領は、「米国はWHOに4億5000万ドル(約480億円)を拠出してきたが、中国は4000万ドル(約40億円)だ。その中国がWHOを完全に支配している」と指摘。米国はWHOの改革案を提示したが拒否されたとして、「われわれは今日、WHOとの関係を終わらせる。その資金は別に、緊急に必要な世界規模の公衆衛生にあてる」と語りました。

 トランプ政権は4月、WHOが中国寄りで新型コロナウイルスへの対応を誤ったとして、資金拠出停止を表明していました。

 米国第一主義を掲げ、孤立外交を進めるトランプ政権はこれまで、国連教育科学文化機関(ユネスコ)、国連人権理事会、地球温暖化防止対策のパリ協定、イラン核合意など、国際機関や国際的な合意から離脱し、内外の批判を受けてきました。


重大な誤り 撤回を

志位委員長が主張

 日本共産党の志位和夫委員長は30日、ツイッターで「脱退表明は新型コロナ収束にむけた国際協調に新たな困難をもたらす重大な誤りだ。WHO総会では、WHOの対応の検証を米国を含む全会一致で決議している。WHOの活動に批判があるなら、WHOの一員として行うべきだ。トランプ大統領に脱退表明の撤回を強く求める」と述べました。


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