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2020年5月27日(水)

きょうの潮流

 新型コロナウイルス感染拡大にともなう緊急事態宣言が全面解除され、休校が続いていた学校も、少しずつ再開しつつあります▼1カ月半遅れで入学式を迎えた小学校では、クラスごとに時間をずらして式を実施したといいます。新1年生も全員マスクをつけて、席は間隔を空けて。本来、人とのふれあいの中で成長するはずの学校で、身体的な距離をとらなければならないという矛盾の中での再開です▼友達と会えなかった。勉強できなかった。コロナが不安。多くのストレスを抱えて登校してくる子どもたちです。丁寧に受け止めなければとある教師はいいます。勉強が遅れているからと、詰め込みや猛スピードの授業になって、ついていけない子どもが出ることがあってはなりません▼親の収入が激減したり、失業したりという子どももいるでしょう。家庭を経済的に支える支援・補償は子どもの成長にとって不可欠です。不登校の子どもへの配慮も求められています▼入学を9月に繰り下げれば解決するという問題ではありません。むしろいま実施すれば、いっそう混乱を招き、子どもたちが被害者になりかねません。少なすぎる教職員を大幅に増やし、学習の面でも、個々の子どもに応じた対応ができるようにすることが急務です▼いま求められるのは一人ひとりを大切にする教育です。感染防止のためにも1クラスの子どもの数を減らすことは避けられません。教育予算を抑え、子どもを競争に追い立ててきた政策からの転換が必要です。


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