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2020年5月20日(水)

感染者受け入れ病院

4月の赤字1億円

3団体経営調査

医療崩壊危惧

図

 新型コロナウイルス感染症の患者を受け入れた269病院では、収入に対する利益の割合を示す4月の「利益率」が前年同月比12・2ポイント減のマイナス11・8%に落ち込み、平均1億円の赤字に陥った―。日本病院会と全日本病院協会、日本医療法人協会が合同で調査し、18日に発表した結果で、厳しい経営実態が明らかになりました。

 院内感染などで病棟を一時的に閉鎖せざるをえなかった146病院の経営悪化はより顕著で、4月の利益率はマイナス16%、平均1億2245万円の赤字に追い込まれました。

 新型コロナの感染患者をまだ受け入れていない病院を含め、外来患者が感染を警戒して大幅に減ったことなどが影響しています。有効回答を得た1049病院全体でも、前年同月比10ポイント減のマイナス9%で、平均3600万円の赤字でした。

 3団体は「緊急的な助成がなければ、新型コロナへの適切な対応は不可能となり、地域での医療崩壊が強く危惧される」として、2020年度第2次補正予算案も含めた支援を政府に求めました。

 政府は重症感染患者の受け入れに対して一部の診療報酬の倍増を決めましたが、全日本病院協会の猪口雄二会長は「全体の収入が下がる影響の方がはるかに大きい」「2桁のマイナスとなると給料もボーナスも出せないとなる」と述べました。


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