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2020年4月23日(木)

米アマゾン労働者 スト再び

防護具・検温・病休補償なし

私たちの安全と健康守れ

 【ワシントン=遠藤誠二】インターネット通販大手アマゾンの米国内40カ所の集配センターで働く労働者約300人が21日、会社による新型コロナウイルス感染防止対策が不十分だとして、自宅にとどまるストライキを決行しました。

 労働者側は、マスクなど十分な防護具も配給されず、作業前の検温もなく、病休による給与補償もないと主張し改善を要求。また、感染者が出た集配センターは、直ちに閉鎖することを求めています。

 アマゾン労働者のストは3月30日にもニューヨーク市の集配センターで行われました。3週間たった現在も、労働者をウイルスから守る十分な方策がとられていません。ニューヨークのストでは、主導した従業員の首が切られる会社側の報復がありました。

 労働者権利擁護の活動を続けているキャンペーン団体「ユナイテッド・フォー・リスペクト」は、国内にある130のアマゾン集配所で新型コロナウイルス感染者が出ており、1カ所で30人以上が出た集団感染(クラスター)のケースもあると告発します。

 21日のストに参加した労働者は、感染拡大が進む中、「私たちは必須な労働者であり、人間だ。ただの番号ではない。アマゾンは私たちの安全と健康を守る取り組みを行うべきだ」と訴えました。

 新型コロナにともなう営業停止で小売業は壊滅的な打撃を受ける中、通販のアマゾンは17万人規模の追加雇用を実施し、株価も上がるなど「負け知らず」の状況にあります。

 民主党で大統領候補の指名争いに名乗りをあげていた進歩派のサンダース上院議員は、空前のもうけをあげながら労働者の健康を考慮せず労働組合の設立も認めていないアマゾンを痛烈に批判。「終わりなき大企業の貪欲さは最低であり、人々の命を危険にさらす」とツイッターに発信しています。


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