しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年4月4日(土)

新型コロナから国民の命と暮らしを守る取り組みに全力をあげつつ、強く大きな党をつくる活動に意気軒高に取り組もう

4月3日 中央委員会常任幹部会

 親愛な全国の同志のみなさん。

 困難な条件のもとでの連日のご奮闘に心からの感謝と連帯のメッセージをおくります。

 新型コロナウイルスの感染が広がり、事態が日々深刻化しています。収束までの道のりは、世界でも、日本でも、かなり長期になることが予想されます。

 新型コロナ危機のもとで、日本共産党が「二つの基本姿勢」――(1)「国民の苦難を軽減し安全を守る」という立党の精神に立ち、国民の不安と願いに寄り添い、国民の命と暮らしを守る取り組みに全力をあげる、(2)感染防止の対策に最善をつくしつつ、どのような困難な条件のもとでも、党活動を断固として維持・発展させ、強く大きな党をつくる活動に、落ち着いて、意気軒高に取り組む――に立って奮闘することがいよいよ重要になっています。

3月活動の結果――苦難軽減に献身しつつ、党づくりで貴重な教訓

(1)3月は、全国の支部と党員、地方議員によって、「お困りごとはありませんか」と声をかけながら、アンケートや『新型コロナQ&A』パンフで対話・懇談し、切実な願いを実現する活動が果敢に取り組まれました。どこでも、「こんな時によく来てくれた」「正確な情報が知りたかった」と歓迎されるとともに、健康への不安、暮らしと営業をはじめ各分野の深刻な実態、切実な要求が、せきを切ったように寄せられています。

 “国民の苦難あるところ日本共産党あり”――立党の精神を発揮した献身的な活動が、先が見えない不安の中にある人々にとって、希望の光となっています。

(2)こうした活動に取り組みつつ、(1)「しんぶん赤旗」読者拡大での前進(2)党大会決定の徹底・学習・具体化(3)党員の現勢での前進――「三つの目標」の総達成めざして大奮闘が展開されました。

 読者拡大では、日刊紙と日曜版の増勢には、あと一歩及びませんでしたが、あわせて2万9千人余の読者が増えました。これは統一地方選挙直前だった昨年3月の1・5倍以上となります。

 党員拡大では、入党申し込みが354人にとどまり、「現勢での前進」には相当の距離を残しました。しかし、改定綱領パンフと入党よびかけリーフを届ける支部の活動が始まったことは、必ず今後に生きます。

 党大会決定の徹底・学習・具体化では、大会決定の全党員への届けが73・1%、綱領の読了が29・4%、支部討議が73・3%で、大会決定の徹底で奮闘した前党大会直後と同水準となっていますが、この水準に甘んじるわけにいきません。

 3月の党建設の結果は、新型コロナ危機が深刻化するもとで、きわめて貴重なものといえます。全国に共通する教訓として、次の点があげられます。

 ――新型コロナ問題に対応する「二つの基本姿勢」の提起が、党活動全体を推進する大きな力となった。「国民の苦難を軽減し安全を守る」活動に力をつくした党組織ほど、住民の信頼を広げ、党づくりでも前進をかちとっている。

 ――2月以来の四つの専門部長会議を通じて、党建設における「あらゆる惰性」を打ち破る姿勢が強められたことが、力を発揮しつつある。

 ――「改定綱領学習講座」(3月14日)が空前の規模で視聴され、「綱領で党をつくる」エネルギーが高まっている。

 ――党機関や地方議員が支部に足を運び、支部とともに党勢拡大で奮闘する努力が強められ、成果支部が広がった。

 新型コロナ危機という、かつてない困難な状況のもとで、国民の苦難軽減のために献身的に活動し、党づくりでも大奮闘されている、全国の同志のみなさんに、重ねて心からの敬意を表するものです。

 同時に、党建設の「三つの目標」のいずれも達成できなかったという事実を直視しなければなりません。わが党は、“コロナ問題があるから後退しても仕方がない”という立場には決して立ちません。3月の貴重な教訓を生かし、さらに全党の知恵と力を結集して、この条件のもとでも前進する道を見つけ出し、4月こそ前進に転じようではありませんか。

危機的事態のもとで、わが党が果たす役割は大きい

 新型コロナウイルスの感染が国内的にも国際的にも拡大するという危機的事態のもとで、わが党の役割はいよいよ大きくなっています。

(1)新型コロナ感染症から国民の命と暮らしを守る党の緊急提案、国会・地方議会での論戦が抜群の力を発揮しています。

 「感染防止対策として、自粛と一体に補償を」という提起は、野党の一致した要求となり、全国知事会も政府に求め、ライブハウス経営者らがよびかけた署名が30万人に達するなど、またたく間に大きな世論となっています。「自粛と一体に補償を」の声を広げに広げ、苦境に陥っている事業者・個人の暮らしと営業を救うとともに、感染拡大防止のための自粛要請が実効あるものとなるよう力をつくすときです。

 新型コロナによる打撃から国民の暮らしと営業を防衛する緊急の取り組みとともに、「日本の経済と景気の立て直しのために、消費税の5%への減税を」というわが党の提起が、いよいよ切実となり、多くの国民の願いになっています。

(2)新型コロナ問題は、日本の政治、経済、社会のあり方はこれでいいのかを鋭く問うものとなっています。

 政府が進めてきた「地域医療構想」の掛け声での急性期病床削減、公立・公的病院の統廃合、保健所の削減など、医療・社会保障の削減路線をこのまま続けていいのか。いま厳しく問われています。国民の家計・内需を犠牲にしながら外需頼みを続けてきた経済政策が、いかに危険で脆弱(ぜいじゃく)なものであるかが、うきぼりとなっています。

 世界を見ても、EUの緊縮路線=社会保障切り捨て路線の押しつけがイタリアの悲劇をもたらすなど、新自由主義=市場原理主義をこのまま続けていいのかが問われています。ある識者からは、「新型コロナ問題は世界を変えるだろう。市場原理主義が世界的に見直されることになるだろう」との声が寄せられました。

 この問題を通じても、「財界中心」「アメリカいいなり」の政治の異常なゆがみを根本からただし、資本主義をのりこえる未来社会への展望を示す、改定綱領と党大会決定の生命力が鮮明になっています。立党の精神を発揮し、わが党の路線に深い確信をもち、日本共産党の真価を発揮して、意気高く奮闘しようではありませんか。

新型コロナ危機のもとで、いかにして党活動・党建設をすすめるか

  新型コロナ問題は、長期化することが予想されます。「二つの基本姿勢」を根本にすえつつ、以下の方針で党活動を推進することをよびかけます。

(1)すべての前提として強調したいのは、新型コロナ危機のもとで、わが党としても、専門家の科学的知見にもとづく政府・自治体の外出自粛などの要請に積極的に協力し、感染拡大を防止する社会的責任を果たすということです。

 同時に、党員の感染防止、命と健康を守りつつ、次の基本方針に立って、党活動を断固として維持・発展させ、強く大きな党づくりに取り組むことを心から訴えます。とりわけ、「しんぶん赤旗」の発行、配達・集金網を、全党の力で何としても守り抜き、発展させることを心から訴えます。

 3月、奮闘したもののやり遂げられなかった「3目標」を、4月こそやりぬくために、全党が知恵と力をつくしましょう。

(2)どのように党活動・党建設に取り組むか。地域ごとの状況には違いがあることをふまえつつ、次の諸点を重視しましょう。

○ 「しんぶん赤旗」読者拡大では、名簿を用意し、見本紙を事前に届け、電話も使って購読を訴える作戦に大規模に取り組みましょう。成果をあげる支部を、現在の4割台から、5割台、6割台へと増やせば、前進に転じることは十分に可能です。

○ 党員拡大では、綱領パンフと「入党のよびかけ」リーフを届け、読んでもらい、相手の了解をとったうえで入党を訴える場を設けましょう。

○ 党大会決定の全党員への届けと読了・学習、「改定綱領学習講座」の視聴・学習を全党員によびかけ、こういう時こそじっくり時間をかけて知的・理論的確信をつちかい、世界と日本の前途への大局的展望をつかむ活動に大いに取り組みましょう。

○ 配達・集金活動の担い手を広げ、とくに職場支部に所属する労働者党員に思いきって担い手になってもらうなど、全党の力で「しんぶん赤旗」を守り抜きましょう。

○ 支部会議は、三つの「密」((1)換気の悪い密閉空間(2)人が密集(3)近距離での密接した会話・発声)をクリアする環境をつくって開催しましょう。支部指導部会議を軸に支部運営を行う、少人数に分けて支部会議を開くなどの工夫も行いましょう。会議を開く環境がつくれない場合には、さまざまな方法で、連絡・連帯網を強め、党員の命と健康を守り、支えあい、党活動を絶対に中断せず、継続・推進・強化していくために知恵と力をつくしましょう。

○ 今こそ、非常勤の同志を結集し、党機関の体制を強化し、支部への援助を強め、荷を分かち合いましょう。

読者拡大でも、党員拡大でも、改定綱領と大会決定の届け・読了・学習でも必ず前進を

 全国の同志のみなさん。

 新型コロナ危機は、日本国民にとっても、わが党にとっても、感染症としては、戦後最悪の危機的事態となっています。

 この危機のもとで、党綱領という科学的羅針盤をもち、「しんぶん赤旗」という希望と連帯をはぐくむネットワークをもち、地域・職場・学園に根をはった1万8千の支部をもち、27万人の党員が活動する日本共産党の役割は、日本国民にとってかけがえのないものです。党の活動と組織を維持し、発展させることは、日本国民に対するわが党の重大な責任です。

 党機関も支部も、地方議員も、みんなで励ましあい、明るく元気に、意気軒高に活動し、国民の苦難軽減に取り組みながら、強く大きな党づくりに力をあわせようではありませんか。4月こそ、読者拡大でも、党員拡大でも、必ず前進に転じましょう。歴史的な改定綱領と大会決定を全党員に届け、読了と学習、具体化をすすめましょう。


pageup