日本共産党

2003年9月4日(木)「しんぶん赤旗」

日本映画振興にいま求められることは?


 〈問い〉 日本共産党は先日、日本映画振興について要望をまとめ政府に申し入れたそうですが、どんな内容ですか。(千葉・一読者)

 〈答え〉 日本共産党国会議員団日本映画振興チームは八月五日、政府に「日本映画振興への実効ある施策と公的支援拡充についての申し入れ」を行いました。申し入れは、文化庁が映画振興に関する懇談会を設け、四月に発表した「これからの日本映画の振興について―日本映画の再生のために」とした提言を受け、政府がこれを掛け声だけに終わらせず、緊急に実効ある施策として実現することを迫っています。

 その内容は(1)イギリスや韓国などにみられるような総合的な映画の支援機関の創設(2)フィルム保存のための法的な制度を確立するとともに、その受け皿となるフィルムセンターを諸外国なみに独立させること(3)映画製作団体及び企業に対する公的融資制度の確立(4)撮影所の不動産税の減免等による維持・活性化(5)映画従事者の労働条件の改善(6)映画の著作権についての協議をすすめる(7)映画館の地理的偏在の実態把握と支援策、学校での上映支援(8)人材育成のための支援策―など、公的支援の拡充をはじめとする施策の実行を求めています。

 年間約一億六千万人が映画館に足を運び、映画を鑑賞しています。まさに映画は国民にとってなくてはならない文化です。

 しかし、多くの映画人の努力にもかかわらず、撮影所の閉鎖・縮小や映画館の閉鎖が続いています。わが国の映画市場の七割は洋画が占め、危機的な状況を脱しきれていません。

 日本共産党国会議員団日本映画振興チームは日本映画の再生に向け、フィルムセンターや撮影所の調査、映画人との懇談などをすすめてきました。国会の質問で、映画従事者の労働条件改善や製作支援、フィルム保存の問題などについて、政府から積極的な答弁を引き出しています。今度こそ日本映画再生にむけた国の支援策の実行が強く求められています。

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 〔2003・9・4(木)〕


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