日本共産党

2003年4月25日(金)「しんぶん赤旗」

「住民が主人公」 全国へ発信

矢野市政の大黒柱――日本共産党の6氏必ず

東京・狛江市での 志位委員長の演説(要旨)


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狛江市議選で訴える 志位和夫委員長 =23日、東京・狛江市

 日本共産党の志位和夫委員長が二十四日、東京・狛江市で行った街頭演説(要旨)は次のとおりです。

 私は、この七年間、矢野ゆたかさんの市政を誕生させ、野党の攻撃から守り、これを育て発展させてきた狛江市民のみなさんの運動と良識と理性に心からの敬意を表したいと思います。(拍手)

 矢野市政の果たしてきた役割は、狛江市民のみなさんだけのものではありません。全国でいま、「住民が主人公」の自治体の流れが広がりつつありますが、この流れを全国に広げるうえで、矢野市政の果たしてきた役割は、「自治体はこうあるべき」というお手本を示した希望ある政治の発信地として、まさに全国にほこる宝だと思います。(拍手)

 その矢野市政を支える大黒柱として頑張ってきたのが日本共産党の六人の市議団です。今度の選挙は、狛江の市民のみなさんにとってのみならず、全国から見ても大きな意義を持っているということを訴えたい。

 大事な役割を果たしていればいるほど、相手の妨害も激しいものがあります。ですから、残る三日ですけれども、激しいつばぜりあいの接戦です。どうしても負けるわけにいかない選挙です。

 選挙でせり勝つためには、三つのことが必要です。宣伝と組織でやるべきことをやりきること、他のどの党にも負けない取り組みをやりきること、事実をねじ曲げた卑劣なデマ攻撃は徹底的に打ち破ること──この決意で頑張りぬきたいと思いますので、六人全員勝利に、お力をお貸しください。(拍手、「がんばろう」の声)

矢野市政の7年間のかけがえのない値打ち

 志位氏は、「矢野市政の七年間で、狛江市政がどう変わったか」と問いかけ、今の野党が支えた石井三雄前市長が、バカラとばくで失そうしただけでなく、市民の暮らしを守るための仕事をそっちのけにして大型開発にのめりこみ、狛江市政を借金まみれの、東京でも多摩でもとび抜けてひどい状態にしたことを告発。「その市政を、『住民福祉の増進』という自治体の役割が輝く市政へと大きくきりかえたのが矢野市政です」として、三つの点を明らかにしました。

 第一点は、「予算の使い道が大きく変わった」ことです。志位氏は、前市政時代には予算の主役は土木費で、市の予算の33%を占め、民生・福祉費はわずか24%という逆立ちした状況であったものが、矢野市政になって土木費は12%にまで減り、逆に民生・福祉費は30%に増えたこと、しかも、土木費の総額を減らし、福祉や暮らしにあてながら、公共事業を福祉型・生活密着型に重点化して、市内の業者への発注額は同じ水準を維持していることをあげ、「まさに市民が主役の予算の使い方に見事に切り替わった。見事に主役交代を成し遂げたのが矢野市政だと思います」とのべると大きな拍手がわきました。

 第二点は、「矢野市政のもとで、多摩をリードし、東京をリードする先駆的施策をたくさんやってきた」ことです。志位氏は、乳幼児医療費助成の施策の充実で、狛江市が多摩二十七市でさきがけて独自の対象年齢引き上げの上乗せ措置を行ったことが、他の市に広がり、それが都の施策の拡充にも結びついてきた事実をあとづけ、「よい政治の見本となって多摩をリードし、東京をリードしてきたのが矢野市政です」と強調。介護保険料減免制度でも、国の圧力をはねのけてすぐれた制度をつくってきた矢野市政の実績を示して、「住民が自ら治める自治体として、国いいなりでなく、まさに自治体らしい自治体をつくりあげてきたのが狛江の矢野市政です」「どんなことがあってもこれを守り、発展させようではありませんか」と訴え、大きな拍手に包まれました。

 志位氏は、日本共産党の六人の市議団のかけがえのない役割について、次のようにのべました。

「市民が主人公」 の矢野市政の大黒柱

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志位委員長の訴えに聞き入る駅前いっぱいの聴衆 =24日、東京・狛江市

 前回の選挙で日本共産党は四人から六人に躍進しました。市議会では、「市長不信任」という脅しが通用しなくなりました。

 四人の時代には、野党が「不信任」の脅しをふりかざして、無理無体なことをやり、市政に激しい妨害を繰り返し、一般会計予算をまるごと否決するという暴挙もやりました。

 ところが、六人に躍進しますと、今の市議会の定数二十三のうちの四分の一を超え、市長不信任は通らないのです。脅しが利かなくなった。予算案といえば、否決されたり、大幅修正されたり、それもみなさんが大運動をやって通すという状態だったのが、全会一致で原案の予算案が通るようになったのですから、これは大きな変化ではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

 自民党系の明政クラブ、公明党などが、「矢野市政の打倒」を叫んでいます。古い腐った市政への逆戻りなど、誰も望んでいる人はいないのではないでしょうか。日本共産党の六人の議員団、一人も欠けるわけにいきません。全員そろって必ず通していただきたい。(拍手)

野党勢力の妨害はねのけ市民要求を実現

 志位氏は、野党勢力の妨害をはねのけ、要求を実現する役割を発揮してきた日本共産党の六人の市議団の実績にふれ、中学校給食実現への第一歩として実現した牛乳給食、市民運動で保存してきた古民家の復元事業を支援しての古民家園開園、三十人学級を求める請願採択などの実例をあげて、「どんな要求を実現するうえでも妨害がある。妨害だけが仕事の勢力が相手ですから、これを打ち破る力が必要です。これをやってきたのが六人の市議団です」とのべて大きな拍手と声援を受けました。

 さらに「独自の綿密な調査の上に積極的提案の形で市長に提起し、市政を動かしてきたのが日本共産党の議員団です」として、介護保険の導入時に、独自に一般会計から介護保険会計に助成して、保険料の減免をはかる制度を市長に提案し実現したこと、高齢者世帯への宅配サービスの充実などの成果をあげ、「議員一人ひとりが要求を吸い上げ、提案し、一歩一歩実現してきた。どこから見てもかけがえのない値打ちです。絶対に一人も失うわけにいきません」と訴えて、大きな拍手と「がんばろう」の声に包まれました。

 志位氏は、野党の自民系会派、公明などが選挙で市民に訴えるものをもたず、不毛な悪口に終始していることをあげて、次のようにのべました。

野党の悪口は天につばするものすべて自分にかえってくる

 野党の悪口には「法則」があります。自分に帰ってくる、天につばするものだという共通性があるのではないでしょうか。(笑い、拍手)

 公明党はビラで「行政改革をしない共産党」といいたてています。しかし、自民系会派、公明党などが与党だった前市政時代の放漫財政で、市の借金を百七十億円から三百十六億円に、倍ちかくにもしてしまった責任を忘れたのかといいたい。

 矢野市政は、この破たん寸前の市政を引き継ぎ、暮らしをよくしながら、無駄をはぶき、借金を〇二年度には三百三億円まで減らしているわけです。これは市民から見て、一番すばらしい行政改革ではないか。これ以上ない行政改革をやってきたのが矢野市長と党の議員団ではないでしょうか。(拍手、「そうだ」の声)

 公明党はビラを出して「日本共産党は北朝鮮と親密な関係を続けた」としています。この党の浅はかなのは、人の党の悪口をいうときに自分の党の歴史も調べていないことです。

 歴史の事実は、七〇年代に北朝鮮が金日成の個人崇拝の押しつけをしてきたときにきっぱり拒否する態度をとったのが日本共産党でした。八〇年代に北朝鮮が行った国際的な無法に、「社会主義と縁もゆかりもない」と批判した、自主独立の党が日本共産党でした。

 九九年の超党派訪問団で日本共産党の緒方靖夫さん、穀田恵二さんが行ったときには、個人崇拝を押しつける金日成の像や廟(びょう)の前で、緒方さんと穀田さんはお辞儀をしませんでした。深々とお辞儀をしていたのが自民、公明です。公明党は、金日成の時は「共同声明」で、金正日の時には「祝電」で、北朝鮮の個人崇拝体制に迎合を続けてきました。反省すべきはやっぱり公明党ではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

 悪口は、すべて自分に返ってくる。悪口だけの政党は、狛江市民にとってはたして必要でしょうか。(拍手)

 この攻撃はひとり日本共産党だけの問題ではありません。暮らしへの攻撃です。矢野市政をつぶそうという攻撃です。

 どうかみなさんこの攻撃をきっぱりとはねのけて、どうか六人全員当選のために、ご支持の輪を、最後の最後まで広げていただき、日曜日には素晴らしい結果をこの狛江から発信できるようにしようではありませんか。(拍手、「がんばろう」の声)


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