日本共産党

2003年4月16日(水)「しんぶん赤旗」

政府の個人情報保護法案にはどんな問題が?


 〈問い〉 政府が提出している新たな個人情報保護法案は、どんな問題がありますか。(長野・一読者)

 〈答え〉 政府は今年三月、前国会で廃案となった旧法案に修正を加え、新たな「個人情報保護」関連五法案を国会に提出しました。疑惑政治家らの取材・報道にも本人の「関与」などを可能にする「基本原則」は削除されましたが、多くの根本的欠陥は引き継いだままです。政府・与党は、これまで法案を審議してきた内閣委員会を避け、新たに設置した特別委員会に法案を付託するなど、党略的手法も用いて成立を策しています。

 個人情報利用者の監督権限を所管官庁の主務大臣に集中する「主務大臣制」は温存され、表現や報道の自由への権力的介入の余地を残しています。いちおう規制の対象外となっている報道機関の「報道目的」活動も、報道目的かどうかの判断権限が主務大臣に握られているため、恣意(しい)的な判断・運用に左右されかねません。本来こうした権限は、英、仏、独などのように、行政からの独立性の強い第三者機関が担うべきです。

 自己情報の取り扱いに本人が関与し選択できる「自己情報コントロール権」を明確に保障していないために、個人の権利より事業者の都合を優先させていることも問題です。また、思想・信条や病歴・犯罪歴などの収集・取り扱いは原則禁止すべきです。

 行政による不当な情報収集などへの罰則も、「職務の用」と判断されれば適用されません。昨年の防衛庁による個人情報リスト作成事件のようなケースでも、適用されるか不透明です。行政による情報の目的外利用も「相当な理由」があれば許容されることになっています。

 日本共産党と民主党、自由党、社民党の野党四党は、政府法案の欠陥をただす野党法案を国会に提出し、徹底審議を要求しています。(清)

 〔2003・4・16(水)〕


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