日本共産党

2003年2月15日(土)「しんぶん赤旗」

イラク戦争反対・平和解決のために、いまがんばりどき

2・14大集会 志位委員長のあいさつ


 イラク攻撃に反対して開かれた「2・14大集会」(東京・明治公園)で日本共産党の志位和夫委員長がおこなったあいさつ(大要)を紹介します。


写真
あいさつする志位委員長=14日、東京・明治公園

 全国から集会にお集まりのみなさん、こんばんは(「こんばんは」の声)。私は、日本共産党を代表して、みなさんに心からの連帯のあいさつを申し上げるものです。(拍手)

 イラクをめぐる情勢は、たいへん重大な局面にきています。いま世界は、平和解決の道をあくまでも追求するのか、戦争という破局の扉をあけることを許すのか−−この大きな岐路にたっています。

平和解決の道はしめされている−−査察の継続・強化による解決を

 戦争の危険はたいへん深刻です。しかし、どうすれば平和解決ができるのか−−その道は、はっきりと、しめされています。それは国連による査察を継続し、強化し、この方法によって、大量破壊兵器の問題を解決することであります。(「そうだ」の声、拍手)

 この間、昨年十一月に採択された安保理決議一四四一にもとづいて、査察がとりくまれてきました。その経過は、査察という方法が有効であること、これを継続し、必要な強化をはかれば、問題を平和のうちに解決できることをはっきりとしめしているのではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

 ですからいま世界の圧倒的多数の国が、「査察の継続・強化による平和解決」をもとめています。二月十日、ロシア、ドイツ、フランスの三カ国は、共同声明を発表し、「査察を継続し、その能力を強化し、国連の枠組みのなかで、あらゆる手段をつくして、平和裏に問題を解決する」ことを、世界にむかって訴えました。中国は、ただちにこの共同声明への「支持」を表明しました。

全世界が一致団結してこの道をすすめば、戦争の出番はない

 いま全世界が一致団結して、この道をすすめば問題は解決できます。査察によってイラクが大量破壊兵器を持っていないという結論が出れば、それで解決です。査察によって万一イラクが大量破壊兵器を持っていることがわかったら、国連の決定にもとづき、イラクに廃棄をさせればよい。これまでも査察によって、たくさんの大量破壊兵器を廃棄させてきたではありませんか。そのどちらにいっても戦争に出番はないではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

「ゲームは終わった」−−査察中断、戦争への道を許すな

 ところが米国のブッシュ大統領は、「ゲームは終わった」といって査察を中断し、無理やり戦争の道をすすもうとしています。「国連に相談はするが、必要なら単独での軍事行動も辞さない」と公言しています。

 みなさん、そもそも大量破壊兵器の問題は、平和的・外交的手段によって解決されるべきであって、戦争という手段に訴えてはならない性格の問題ではありませんか(「そうだ」の声、拍手)。ましてや、国連を無視した一方的な軍事攻撃は、無法行為そのものであって、罪なき多くの人々を犠牲にし、世界の平和のルールを犠牲にする。どんなことがあってもこれをくいとめようではありませんか。(拍手)

小泉首相の情けない態度−−事実上戦争を後押しするもの

 この重大局面で、日本政府の態度は、まことに情けないかぎりであります。私は、七日の衆議院予算委員会の質疑で、「査察の継続・強化による平和解決に賛成すると言明すべきだ」と小泉首相にせまりました。しかし首相は、「様子をみてきめます」。この一点張りであります。こんな情けない国は世界にほかにありません。世界中の国が平和のために行動をしているときに、戦争をくいとめるための何の行動もしない。「査察の継続・強化」もいわない。これは、事実上戦争を後押しする態度ではないでしょうか。九条をもつ国にあるまじきひきょう千万な態度ではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

 みなさん、いまががんばりどきです。戦争反対、平和解決のために、日本で、世界で、いまこそ運動を大きく広げようではありませんか。ともにがんばりましょう。(大きな拍手、歓声)


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