日本共産党

2003年1月29日(水)「しんぶん赤旗」

政府の「大学改革」懸念

大学人、文化人がアピール

法人化法案


 日本の学問と文化の未来を憂慮する大学人と文化人有志は二十八日、東京都内で記者会見し、小泉内閣が強行しようとしている「大学改革」に懸念を表明し、政府の国立大学法人化法案(仮称)の国会提出の取りやめなどを求める「アピール」を発表しました。

 呼びかけたのは、作家の井上ひさし、小田実、哲学者の鶴見俊輔、映画監督の山田洋次、海洋学者の河井智康、一橋大学名誉教授の浜林正夫の各氏ら十三人。会見には、河井、浜林両氏と「呼びかけ人」代表の名古屋大学教授の池内了氏がのぞみました。

 池内氏は、政府の大学「改革」が、目先の経済論理だけに支えられたもので、“知の共同体”の大学を「企業体」へと変えるものと指摘。「金もうけにならない研究はいらないという発想は、何十年先をも見すえた科学・文化の基礎研究を破壊する」とのべ、強い危ぐを示しました。

 河井氏は「国民にとって、政府の大学『改革』は、受験戦争を激化させ、さらなる経済的負担を強いるもの。学問と文化がいびつになっていく」とのべました。

 今後、有志は「アピール」賛同者を全国的に募り、国民的な議論を深めながら、性急な「改革」はやめよとの訴えを政治家に働きかける予定。

 賛同署名の問い合わせは、日本科学者会議気付「大学改革を考えるアピールの会」

電話03(3812)1472 http://homepage2.nifty.com/~yuasaf/appeal/


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