日本共産党

2003年1月18日(土)「しんぶん赤旗」

北朝鮮が漁船銃撃で主張した軍事境界線とは?


 〔問い〕 日本漁船への銃撃事件で北朝鮮が主張した、「軍事境界線」とはどういうものですか。(東京・一読者)

 〔答え〕 北朝鮮の漁船銃撃・だ捕事件は一九八四年七月二十八日未明に起きました。公海で操業中の石川県のイカ釣り漁船「第36八千代丸」(四九・八六トン、乗員五人)が北朝鮮のいう「軍事境界線」内に侵入したとして、同国警備艇が発砲、船長が死亡した事件でした。

 「軍事境界線」は一九七七年に北朝鮮が公海上に一方的に設定したもので、日本海側ではソ連(現ロシア)との国境と韓国との国境を結ぶ、海を横切る直線から五十カイリ外側です。(「領海」もこの直線から十二カイリまでとしており、海岸沿い十二カイリを基本とする国際法に反します)

 しかしこのような「境界線」をみとめた国際条約はなく、北朝鮮の一方的な主張です。「軍事境界線」の内側を通るには民間船も事前許可が必要とされ、領海内でも外国船の無害航行を保障する国際法に反します。

 漁船が「軍事境界線」に「不法侵入」したとの主張は国際法上成立しませんが、仮に「不法侵入」とみられる行為があった場合も、人命を尊重し警察的に対応すべきで、五十トンたらずの非武装漁船を銃撃する軍事的対応は不法で過剰なものです。

 日本共産党はこのような立場から、八月三日、銃撃は国際法上も不法行為であるとの見解を明らかにしました。朝鮮労働党機関紙「労働新聞」が「不当ないいがかり」「内政干渉」だと中傷攻撃を始めたため、日本共産党は八、九月の「赤旗」で詳細に反論しました。

 九月に社会党の石橋訪朝団が金日成主席と会談しましたが、不当な「軍事境界線」にはふれず、北朝鮮の主張の伝達に終始しました。公明党・国民会議も国会で、七月三十一日に和田教美参院議員が「当然法律的にみると向こうの方に分がある」と北朝鮮を弁護するなど、「軍事境界線」は不問にし、日本政府の責任を追及するのみでした。

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 〔2003・1・18(土)〕


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