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2020年1月25日(土)

きょうの潮流

 全国学力テストは、全員参加ではなくサンプル調査にしてほしい―。こんな意見書が昨年末、四国の町から発信されました▼人口3800人余の高知県土佐町。意見書を取りまとめたのは無所属町議の鈴木大裕さん、米国公教育の研究者です。テスト至上主義だった同国でさえ、テスト漬けに疑問の声が上がっていると指摘。「学力の“調査”が目的なら、サンプル調査で十分」との訴えに共感が広がり昨年12月、賛成多数で可決しました▼学校ごとに成績を公表する流れもある中で、点数競争は激化しています。子どもも教員も学テ対策に駆り出され、都道府県の7割が独自の学力調査を実施。高知県では中1・2で独自テストを実施しており、全国学テと相まって小4から中3まで毎年テスト漬けです▼県教委は次年度以降も全員参加で全国学テに取り組むとし、「点数アップを」と市町村教委に圧力をかけた文書の存在も、明らかに。日本共産党の米田稔県議の追及を受け、県教委は「点数アップの自己目的化は問題」と認め、同文書の撤回を表明しました。であればなおさら、全員参加はやめて子どもを解放するべきではないのか▼鈴木町議らは、フェイスブック上に「全国学力調査を抽出式に!」というグループをつくり、意見書への賛同者や地方議会に広げたい人の参加を呼びかけます。全国的な動向が一目でわかるよう、賛同者が住む地域を日本地図におとす工夫も▼子どもも教員も幸せな教育へ。その願いを草の根から寄せ合って大波に。


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