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2020年1月11日(土)

きょうの潮流

 私たちはなんと不幸なのだろう―。以前トランプ米大統領が訪日したとき、ジャーナリストの斎藤貴男さんが日本のマスメディアの報道ぶりを嘆いていたことを思い出しました▼「圧倒的大部分は安倍政権の演出に丸乗りし、彼と大統領の親密さの大宣伝に終始し、肝心なことは何も報じなかった」。メディアが権力に迎合し、彼らに都合よく人びとを操る。そんな現状を斎藤さんは『驕(おご)る権力、煽(あお)るメディア』につづっています▼日本の巨大メディアには数々の「タブー」があるが、最大のものは「星タブー」。米国の無法に対し、肝心な場面で腰が引けてしまう姿勢を共産党の志位委員長がツイッターで批判しました▼イランの司令官を空爆で殺害したトランプ政権。国際的にも非難される行為なのに、まったく問題視しない安倍首相。それを記者会見で問おうともしなかったメディア。これで役割が果たせるのかと▼先日、朝日新聞の夕刊に田村智子議員に取材した記者のコラムが載りました。「桜を見る会」の追及に、私も「感覚がまひしていた」記者の一人だった、違和感を覚えたらチェックに動く取材の基礎を改めて思い知らされた。自戒をこめて、そう記しています▼「市民と向き合い、タッグを組んで権力と対峙(たいじ)し監視する、そういうあり方に切り替わっていかないと」。新聞労連の南彰委員長が本紙に語っています。政権の偽りとモラル破壊が行き着くところまできているいま、真実の報道と信頼を取り戻す。国民の幸せのためにも。


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