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2019年12月28日(土)

戦争の記憶を次代に

「世界平和の日」向けて

ローマ教皇メッセージ

 カトリック教会が定める1月1日「世界平和の日」に向けて「希望の道である平和―対話、和解、エコロジカルな回心」と題したメッセージをフランシスコ教皇がこのほど発表しました。

 教皇は、戦争と紛争は、最も貧しく弱い人々に害を与え続けていると述べ、どの戦争も、人類家族の召命に刻み込まれた兄弟関係そのものを破壊する兄弟殺しにほかならないと指摘しています。

 そのうえで、ヒバクシャ、広島と長崎に投下された原爆の生存者は、1945年8月に起こったことの恐ろしさと、今日までの筆舌に尽くしがたい苦しみを、次世代の人々に証言することで、共同意識の炎をいまもともし続けている、と述べています。

 ヒバクシャと同じように大勢の人が、世界中で記憶を守るための活動を次世代の人々のために行っていることを指摘し、それは、同じ過ちを再び犯さないためであり、記憶は希望の地平だと語っています。

 平和の道のりを切り開いて進むことは、複雑な挑戦だと述べ、個人、共同体、国家間の関係に付随する利害が多様で相反しているからだと指摘し、個人の意思と政治的意思に働きかけなければならないと強調しています。

 そして、この世界が必要としているのは、空虚な言葉ではなく、確信にあふれるあかし人であり、対話に開かれた平和の職人だと指摘。イデオロギーや異なる意見を超え、真理を追い求める人々の間で対話がなされなければ、本当の意味で平和を実現できないと語っています。


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