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2019年12月6日(金)

COP25inマドリード

世界のCO2最多 パリ協定時から4%増加の報告

 【マドリード=遠藤誠二】温室効果ガスの排出等を調査する国際的な研究プロジェクト「グローバル・カーボン・プロジェクト」は4日、2019年の世界の二酸化炭素(CO2)排出量が過去最高を記録した18年より0・6ポイント増加することなどを内容とする年次報告書「グローバル・カーボン・バジェット2019」を発表しました。

 CO2の増加率は、18年(2・1ポイント増)、17年(1・5ポイント増)に比べると低くなっています。報告書は▽石炭からの排出が米国で10ポイント、ヨーロッパで10ポイント減少▽中国の経済成長、電力需要成長の低下▽インドでのモンスーン被害と経済成長の低下▽世界的な経済成長の低下―を原因にあげています。

 世界でのCO2の排出量は18年に過去最高を記録しました。排出源は石炭が最も多く40%で、次いで石油(34%)、ガス(20%)の順。国別でみると中国が1位で28%。以下、米国(15%)、欧州連合(9%)、インド(7%)です。

 スペイン・マドリードで開会中の国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)の会場で4日、記者会見したオスロ国際気候環境研究センターのピーターズ調査責任者は、地球温暖化対策の国際的枠組み=パリ協定が採択(15年12月)されてから、CO2排出量は4%上昇したと述べ、「排出上昇を下げるには、各国がより大きな政策を提示する必要がある」と指摘しました。


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