しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年11月30日(土)

きょうの潮流

 自分の人生をかけて人の人生に向き合う。これは何物にも代えがたいものです▼「教職の魅力とは?」。日本共産党の吉良よし子議員の問いに答えたのは、岐阜県の公立高校教員、西村祐二さん。ネット上では「斉藤ひでみ」の名前で精力的に発信します。28日の参院文教科学委員会に参考人として出席。現職教員として「変形労働時間制」反対を訴えました▼「ブラック」といわれる学校現場ですが、教員の仕事に希望をもち、めざす学生たちがいます。教育実習で子どもは「可能性の塊だ」と感じた。成長する姿に感動して「一緒に成長し合いたい」と思った。たくさんの人の良い点や可能性を伸ばす手助けができる人になりたい…。でもやっぱり、働き方が不安になるのです▼「繁忙期」の勤務時間が仮に1時間延びたら、働き続けられない。そんな現実も突き付けられます。北海道・宗谷教職員組合のニュース最新号は保育所・幼稚園・学童保育の開所時間一覧を掲載。お迎えが間に合わない所を赤でマークすると、ほぼ真っ赤に。子育てしながら教員を続けることは、ぜいたくなのでしょうか▼参考人質疑後、西村さんは発言原稿をツイートしました。「途中、あまりに怒りすぎて…」とコメントを追記して。「夏以外の11カ月の勤務を、せめて他の職業と同じようにしてほしい」。この願いに真正面から答えずに、何が「働き方改革」か▼心身をいたわりながら、やりがいをもって仕事ができる。教員に限らない、すべての労働者のこの願いを結ぶ力をいま。


pageup