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2019年11月17日(日)

主張

高知県知事選挙

県民に向き合う知事を選ぶ時

 24日投票の高知県知事選は、市民と野党、保守の人たちの幅広い支援を受けた松本けんじ候補と自民・公明推薦の官僚出身候補との一騎打ちです。「安倍晋三政権に顔を向けた知事を選ぶのか、県民に向き合う知事を選ぶのか」が焦点です。松本候補が猛然と追い上げる大激戦・大接戦の選挙戦です。

切実な要求に根ざして

 松本候補は「ここでいっしょに生きよう。だれ一人取り残さない県政へ」を掲げ、前県政の良い面を伸ばすとともに変えるべきは変え、県民と歩む県政をめざします。

 政策の柱は(1)県内労働者の20%を占める福祉・医療・介護分野の処遇改善、中小企業支援を抜本的に強め時給千円以上を促す、農林漁業への抜本的な支援、再生可能エネルギーの普及促進で地域循環型の経済をつくる(2)県版学力テストの廃止、教員を増やし子どもが健やかに成長できる教育改革(3)同性パートナーシップ条例などジェンダー平等を県として強力に推進(4)耐震化・避難所整備など南海トラフ地震・豪雨対策の加速(5)国民健康保険の子どもの均等割廃止、学校給食無料化、県独自の給付型奨学金制度創設など「子育てするなら高知県」といわれる県政づくり―です。いずれも県民の切実な要求に根差したものです。

 自公推薦候補は、大阪府副知事時代に国保の統一保険料化で全国一の値上げを進め、「カジノ」も容認し府知事と一体で推進してきました。経済政策は、大阪万博などの「活力」を持ってくることが最重要と主張する“大都市依存”です。「地方は直ちに受け入れがたい課題であっても、折り合いをつけていくのが現実的な解決策」と国言いなりの県政を持ち込もうとしています。「国政与党の自民党に支援していただき感無量」と安倍政権丸抱えの姿勢もあらわです。

 この選挙は、松本候補を支援する市民と野党、保守の人たちとの共同が一層発展する中でたたかわれています。高知2区で野党共闘で勝利した保守政治家の広田一衆院議員が選対本部長、県内5野党代表が副本部長、県議会で日本共産党と共同する会派「県民の会」代表が幹事長を務めます。さらに高知県内五つのブロックで野党共同の選挙態勢がつくられ、各市町村にも広がっています。高知の野党共闘は幾重にも深化をとげています。この選挙は、野党共闘を大きく前進させて、安倍政権を倒し、野党連合政権へと道を開く重要な意義を持っています。「桜を見る会」をはじめ国政を私物化する安倍政権に怒りの声を示す機会です。

 元自民党で建設相だった中村喜四郎衆院議員(無所属)は「人の話を聞かない、安倍一強体制、長いものに巻かれろ、こういう政治のおかしさに気づかねばならない時代になった」「共産党だからダメという考えが自民党を利してきた。それを乗り越え、共産党知事の誕生という奇跡を起こそう」と熱く呼びかけています。野党の党首を先頭に、各野党の国会議員も連日高知に入り支援を強めています。

新しい政治の未来開こう

 「県政を官僚の天下り先にするな」と多くの県民が立ち上がっています。埼玉、岩手に続き高知県知事選で市民と野党の共闘が勝利するには全国の支援が必要です。自由民権運動発祥の地・高知県での松本候補勝利で新しい日本の政治の未来をともに開きましょう。


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