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2019年11月12日(火)

海賊対処部隊 中東へ追加派遣なし

与党内の異論で先送りか

 防衛省統合幕僚監部は11日、アフリカ北東部ジブチを拠点としている自衛隊の海賊対処部隊の交代を発表しました。新たに派遣されるのは護衛艦「はるさめ」で、隊員数は約180人。24日に海上自衛隊佐世保基地を出港する予定です。

 トランプ米政権の対イラン「有志連合」参加要請を受けて安倍政権が計画している自衛隊の中東派兵で、防衛省は、海賊対処部隊の交代にあわせて護衛艦1隻を追加派遣し、哨戒機を情報収集活動に充てることで「有志連合」に加わる形にする案を軸に検討を進めていました。

 しかし、今回の発表では護衛艦の追加派遣はありませんでした。

 政府は自衛隊の中東派兵について、防衛省設置法に基づく「調査・研究」を法的根拠とし、国会での審議を避けて派兵しようと狙っていましたが、与党内からも批判や懸念が相次いでいました。

 菅義偉官房長官は11日の記者会見で、公明党から中東派兵に慎重論が出ていることに関し、「実際に派遣する場合、活動目的などについて関係国の理解を得るべくしっかり対応する」と述べました。現在の検討状況については「国家安全保障局(NSS)を中心に検討している」と述べるにとどめました。


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