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2019年11月7日(木)

きょうの潮流

 この欄でカジノを大阪に誘致したさい、カジノ業者の売り上げを年3800億円と府・市は見込んでいると書いたところ、質問をいただきました▼利用者が巻き上げられるのはもっと巨額ではないか。そのとおりです。3800億円というのはあくまでカジノ業者の粗利益です。これだけの粗利益を出そうとすると、賭け金は5・4兆円から6・3兆円必要です▼桜田照雄阪南大学教授によると、賭け金にたいするカジノ業者の粗利益率が6~7%だからです。マカオのカジノビジネスから割り出された数字です。カジノは確率のゲーム。胴元の業者に一定の利益が出るように賭博が設計されているのです▼賭博に投じられる5・4兆円という金額は1人が年間に200万円を賭博に投じても270万人のギャンブラーが必要になります。シンガポールでの調査によると依存症の罹患(りかん)率は約1%。すると約2・7万人の患者が発生することになります▼「カジノあかん」と、先に大阪市で開かれた市民集会は800人を超える人であふれました。依存症患者、元大阪市長、弁護士、学者、経営者、ジャーナリスト、市民団体代表らがスピーチ。政党からは日本共産党、立憲民主党、社民党、新社会党の代表が顔をそろえました▼「いくらおしゃれにカジノと言ってもばくち場です。ギャンブル依存症も多重債務者も増えていきます。子どもにどんな影響を与えるか。反対しかない」(元大阪弁護士会会長の石田法子さん)。強い思いを一つにしました。


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