しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年11月6日(水)

英語民間試験に批判

参考人「不公正・不公平」

衆院文科委 畑野議員ら質問

写真

(写真)質問する畑野君枝議員=5日、衆院文科委

 英語民間試験の導入が延期された大学入学共通テストをめぐる参考人質疑が5日、衆院文部科学委員会で行われ、日本共産党から畑野君枝議員が質疑に立ちました。参考人からは、現場の声を無視して制度導入を推し進めた政府への批判や怒りの声が相次ぎました。

 京都工芸繊維大学の羽藤由美教授は「本制度の実現が困難であることは、複数の民間試験を利用する方針が固まった2017年5月の時点で、ほぼみえていた」と指摘。民間試験では、試験の作成や品質管理がブラックボックスで公正性・公平性を担保できないことや、内容や目的の異なる試験の成績を比べることの不合理性を指摘し、「広く専門家や現場の教員の意見を聞き、結論ありきではない現実的かつ緻密でオープンな議論をしてほしい」と述べました。

 全国高等学校長協会の萩原聡会長は「このまま事態が推移すれば大混乱は必至だった」と述べ、導入の延期で「これ以上の混乱を招くことが防げた」との受け止めが多いと紹介。文科省に「経済格差・地域格差の解消や、公平性・公正性の確保など解決に向け、制度の抜本的な見直しに取り組んでほしい」と訴えました。

 畑野氏は、同テストに導入される国語や数学の記述式問題にも批判や疑問の声が上がっている点について質問。萩原氏は「採点訓練の問題や機密保持などの点で今後の課題があると認識している」と述べました。


pageup