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2019年11月4日(月)

きょうの潮流

 ぬくもりも面影も、記憶にすらない父。働きづめで寝ている姿を見たこともない母。そして、同じように数え切れないほど流された血と汗と涙。それが政治を志した原点でした▼「憲法九条を守り抜く」。2012年まで30年以上も衆院議員を務めた古賀誠さんは、そのために国会に出てきたといいます。閣僚や幹事長を歴任した自民党の重鎮ですが、「九条改正につながるようなことは針の穴程度でもやってはダメ」と反対し続けました▼9月に刊行した『憲法九条は世界遺産』(かもがわ出版)に思いをつづっています。あの戦争に対する国民の反省と平和への決意を込め、世界に発信した9条。戦後74年、不戦を貫くことができたのは、その力であり、どんなことがあっても次の世代につないでいかねばならないと▼いま安倍政権は米軍と一体で戦争に向かわせるために自衛隊を9条に明記することを執念深く進めています。この7年間、くらしや経済、外交、民主主義やモラルまで壊しながら▼日本国憲法が公布されて73年となる3日、曇り空の国会前に人びとが集まりました。平和や人権、原発や沖縄、文化や性の平等―。結集した「憲法守れ」の幅広い声は、その豊かさを示し、全国にひろがりました▼♪光は闇に負けない/真(まこと)は嘘(うそ)に負けない/真実は沈まない/決して/あきらめはしない―。響いた連帯の歌声。市民が立ち上がり、垣根をこえて手をつなげば政治は、社会は変えられる。それはいま国内外で現実となって表れています。


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