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2019年10月24日(木)

米本土と日本列島結び

米陸軍がサイバー演習

大規模な作戦レベルに対応

 米陸軍が専門部隊による米本土でのサイバー(コンピューター・ネットワーク)作戦演習を、日本各地で8~9月に行われた日米合同実動演習と連携して実施していたことが、米インド・太平洋軍司令部のニュースなどでわかりました。米軍司令官が日米両部隊を一括して指揮する体制づくりのための演習が、米本土と日本列島全域を結んで行われました。(佐藤つよし)


 演習は米陸軍が、「サイバー・電磁行動」(CEMA)の開発実験を行う「サイバー・ブリッツ2019」です。ニュージャージー州の基地で実施。サイバー研究中枢のチームなどが参加しました。

 同演習は1990年代以降、急速に発達したコンピューター・ネットワーク技術に対応し、サイバー戦で敵への攻撃や防御手段などの開発を目的に2016年から始まりました。

 当初、実際に戦闘をする旅団戦闘団(約3000人)の戦術レベルの演習でした。今回は大規模な作戦を指揮する軍団(2万~4万5千人)司令部の作戦レベルの演習に拡大。米陸軍サイバーコマンド指揮下の部隊が米本土と日本の両方の演習を支援しました。

 日米合同実動演習「オリエント・シールド2019」で米陸軍は、相模総合補給廠(相模原市)を使い第17野戦砲兵旅団(ワシントン州)を中心に、米軍単独の指揮所演習を実施しました。同旅団は作戦司令部の第1軍団(ワシントン州)をサイバー・電子戦・長距離火力などで支援する多領域任務部隊です。在日米陸軍のビエト・ルオン司令官はオリエント・シールドについて「活動範囲と幅を戦術から作戦に広げ、多領域任務部隊が日本で作戦する初の機会をつくり、陸自の装備との相互補完と一体化で、致死的・非致死的(戦闘)能力を提供する」と述べました。

 オリエント・シールドに参加した第17野戦砲兵旅団の情報・サイバー・電子戦専門部隊の司令官は、米本土と日本で行われた二つの演習が連携し、日米の兵員が同一組織内で将来任務の装備で訓練することが「司令官の決断に適切な情報を用意する」と強調しました。


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