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2019年9月20日(金)

きょうの潮流

 池井戸潤さん原作のドラマ「ノーサイド・ゲーム」。ラグビーを通してスポーツや企業のあり方を熱く描きました▼「いま世の中は理不尽なことがまかり通っている。だからこそ、ラグビーというスポーツが、ノーサイドの精神が必要なんじゃないか」。最終回で主人公が語った精神とは何でしょうか▼元選手の出演が話題になったドラマ。その1人で日本代表の主将を務めた広瀬俊朗さんは著書でこんなことを。前回のW杯で日本が強豪の南アフリカを破り、世紀の番狂わせと称された一戦。南アの選手たちは悔しさを押し殺して日本の選手に手を差し伸べ、勝利をたたえました▼その光景を見たとき、改めてラグビーのすばらしさ、価値を再認識したと。そして、ポジションやチーム構成にみられるように多様性こそラグビーの本質で、人にバリアーを張ることなく個性を認めあう、社会的にも意義あるスポーツと論じています(『ラグビー知的観戦のすすめ』)▼「フェアに全力で体をぶつけあった後にノーサイド(試合終了)の笛が鳴る。競技場には敵も味方もなく、尊敬と愛情が満ちあふれる。それがラグビー」。日本ラグビーを世界に知らしめ、名指導者といわれた大西鉄之祐は激しいたたかいのなかで心の葛藤を自分でコントロールできることの尊さを説きました▼品位、情熱、結束、規律、尊重。ラグビー憲章が掲げる最も大切な価値が、頂点を決するなかでどう現れるのか。日本初の4年に1度の大舞台は、きょうキックオフです。


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