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2019年7月22日(月)

なんだっけ

イラン核合意って?

図

 Q イランと米国の緊張が高まっている。米国のトランプ政権が去年、イラン核合意から抜けてからだと聞いたよ。そもそも核合意って何?

 A イランが核兵器をすぐ造れないようにする代わりに、米国などがイランへの制裁をやめる内容だ。2015年にまとめた。その前は米国などが「イランは核兵器を開発する」と疑って、イラン産原油の取引制限など制裁していた。

 Q 合意ができて米国などは制裁を解いた?

 A そうだよ。おかげでイランは原油輸出を回復して経済も上向いた。イランも合意を守ってきた。イランを査察している国際原子力機関が何度もそう確認している。合意に至ったのは、イランのロウハニ政権と米国のオバマ政権が粘り強く協議したからだ。独仏英や中ロも合意に署名した。問題を外交的に解決しうることを示したわけだ。欧州の外交官は「ほかに代替案はない」と今でも高く評価している。トランプ政権は合意に戻るべきだね。

 Q トランプ政権が合意から抜けて制裁を再び始めたが、イランは?

 A 米の制裁は「どの国の会社もイランと商うなら制裁する」というものだ。イランは独仏英に「イランの経済取引を守れ」と求めたが、独仏英は米の制裁を恐れて、イランと十分取引していない。イランは「1年忍耐した」と言い、合意が示す上限3・67%を超えた濃縮ウランを今月に作り始めた。「濃縮度を20%まで引き上げる」とも言っている。トランプ政権の合意離脱が問題の始まりだが、イランも自制すべきだね。

 (2019・7・22)


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