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2019年7月2日(火)

返還22年 香港大規模デモ

「逃亡犯条例」案完全撤回訴え

 【香港=釘丸晶】香港が中国に返還されて22年に当たる7月1日、香港の民主派による大規模デモが行われました。先月9日と16日の大規模デモに続き、犯罪容疑者の中国本土への移送を可能にする「逃亡犯条例」改定案の「完全撤回」を求め、市民が香港島中心部の幹線道路を埋めました。


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(写真)逃亡犯条例「改定案」の「完全撤回」を求め、香港島中心部の幹線道路を埋めた市民=1日(釘丸晶撮影)

 デモ隊は香港島の中心部の公園から政府本部まで行進。参加者は200万人の市民が参加した先月16日を上回る勢いです。

 香港政府は相次ぐ大規模デモを受け、改定案の廃案となる事実を受け入れると述べたものの、「撤回」を明言していません。市民は政府トップの林鄭月娥(りんてい・げつが)長官の辞任も求めています。

 夫婦でデモに参加した虞定寶(ぐ・ていほう)さん(74)は改定案を「香港の自由・文化・思想を侵すものだ」として反対を表明。「ここ数年、香港はどんどん息苦しくなってきた。普通の市民として香港の自由を守るため改定案の撤回を求める」と話しました。また、警察とデモ隊の衝突について「警察はもともと市民を守るためにあったものが、市民を抑えつける側に立っている。方向が間違っている」と批判しました。

 大学の友人とデモに参加したカーソン・マーさん(29)は「香港政府はダメだ」と憤ります。「高齢者へのサービスも悪く、若い人は仕事もない。政府は若者の未来を真剣に考えていない」と批判します。

 マーさんと一緒に参加したカリン・ラムさん(23)は、当局が警察と衝突したデモ隊について「暴動」とした定義を「絶対に撤回してほしい」と訴えました。「私たち市民は自らの思いを持って行動している。その市民を『暴動』と呼び、捕まえるのは許せない」と話しました。


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