しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年5月16日(木)

F35A1機で4000人分保育所

「爆買い」やめて待機児解消 安心の子育て・福祉の道を

 「子どもを預ける保育所が見つからない」「何度申し込んでも子どもが保育所に入れない親が仕事復帰をあきらめた」。解消されない待機児童問題。すべての子が豊かな保育、幼児教育を受けられる体制を整えることが求められています。欠陥が指摘される戦闘機の購入をやめることで、保育所を増設し、保育士の処遇を改善して希望する全員が保育所に入れる道が開けます。


 昨年12月、安倍政権がトランプ米大統領いいなりに105機の追加購入を決めたF35ステルス戦闘機。このうち、42機導入する短距離離陸・垂直着陸できるB型は価格未定ですが、63機導入する基本タイプのF35Aについて、防衛省は単価を約116億円と公表しています。F35Aは今後5年間で27機調達する予定です。

 ではこのF35A1機で何ができるでしょうか。

 定員90人の認可保育所1カ所あたりの国費負担が1億2000万円。F35A1機分で90カ所の認可保育所が増設できます。

 補助金も含めて、実際に保育所の建設にかかる費用でみるとどうか。独立行政法人「福祉医療機構」が2018年6月に発表した、17年度の福祉・医療施設の建設費の調査によると、保育所および認定こども園の定員1人あたりの建設費は285万1000円です。F35A1機で約4000人分の建設費が確保できることになります。

 ほかに、ユニット型特別養護老人ホームの定員1人あたりの建設費が1305万5000円。F35A1機で900人分の特養ホームができます。

 毎年、猛暑が続く中、全国の小中学校教室へのエアコンの設置が急務となっています。

 日本共産党がエアコン設置を決めた自治体の3万教室分のエアコン設置費用を調査したところ、1教室あたりの設置費用の平均額は約290万円でした。F35A1機分で4000教室にエアコンを設置することが可能です。

 自衛隊に配備されたF35Aは4月に墜落。パイロットは行方不明のままで、原因の解明も進んでいません。米政府監査院(GAO)は最新の報告書でF35の未解決の欠陥が800件以上もあるとしています。

 欠陥機であるF35の「爆買い」をやめれば、保育所、特養ホームの建設、学校の冷房化で、安心の保育・子育て・福祉政策を拡充できます。

図

pageup