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2019年5月13日(月)

性暴力を許さないと抗議

フラワーデモ

 カーネーション、ヒマワリ、バラ、とりどりの花を手に、「声をあげよう」と集まった人たち。11日夜、大阪、東京、福岡の3都市で、3月に相次いだ性暴力の被告への無罪判決に抗議し、性暴力を許さないスタンディング「フラワーデモ」が行われました。4月11日に続いて2度目の行動です。


被害者が声上げられる社会に

大阪

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(写真)フラワーデモで参加者のスピーチを聞く人たち=11日、大阪市

 大阪では、約300人の参加者が、花束やリース、「性暴力を許さない」と書かれたプラカードなどを手にして集まりました。呼びかけ人の北原みのりさん(作家)は「(無罪判決の)判決文を読みましたが、裁判官は女性側に同意がなかったことを認めても、男性が勘違いした可能性があるとして無罪にしている。おかしいです。この国の法律は女性の味方をしてこなかった。私たちは論理的に怒っている」と話しました。

 弁護士の雪田樹里さんは「性犯罪が成立するのに被害者の“不同意”だけあればいい、という刑法改正を求める署名をつくりました。皆さんの力で法律を変えましょう」と訴え、拍手を受けました。

 大学生の思織(しおり)さん(19)は「私も性的でプライベートな言葉を投げられ傷ついてきました。深刻な性暴力に悩んでいる友達がいるが、被害者が悪く言われる社会では周囲に打ち明けることも難しい」と憤りました。

 その後も相次いで手があがり「勇気を出して初めてデモに来た。被害者が声を上げられない社会を変えたい」など多くの参加者がスピーチしました。日本共産党の、たつみコータロー参院議員も駆け付けました。

“苦しみ軽く見るな”

東京

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(写真)性暴力裁判、相次ぐ無罪判決は許せないと抗議に集まった人たち=11日、東京駅前

 ライトアップされた東京駅の前に150人が、花束や花飾り、花柄の服をまとって集まりました。

 東京でのスタンディングをツイッターで呼びかけたkuuさん(41)=仮名=が、「私も性暴力のサバイバー(苦しみを生き延びた人)です。自分さえがまんすればいいと警察に届けることができませんでした。裁判に訴えて無罪や不起訴になることを繰り返させないために、勇気を出しました」とあいさつ。参加者が次々にマイクを握り、スピーチしました。

 「小学校2年の時、学校からの帰り道で男に襲われました」と話し始めたのは市香さん(29)=仮名=。「体は無事でも心をナイフでえぐられたようでした。女性は、学校で、会社で、テレビのなかで、漫画のなかで、性暴行を受け続けています。無罪判決は、司法が被害者の苦しみを軽くみているということ。彼らが聞き入れるまで抗議の声をあげましょう」と呼びかけました。

 手を挙げて発言した男性は、「私たちが日常のなかで不用意に女性を傷つける言葉を言っているのだとしたら、人ごとじゃない。感じていることを共有し、意識改革をしなければ」とのべました。

 「母は父のDV(ドメスティック・バイオレンス)の被害者だった」というのは加賀美サイさん(25)=仮名=。「相次ぐ無罪判決に、もう黙ってはいられない、自分の思いをこわがらず発言しようとここに来ました。女性が差別されているこの実態を、私は許さない」。加賀美さんが、母の日だからと選んだ黄色のカーネーションが揺れました。

 日本共産党の本村伸子衆院議員が参加しました。


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