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2019年5月4日(土)

5・3憲法集会の発言

 3日、東京都江東区で開かれた「5・3憲法集会」では、著名人や学者、さまざまな立場の市民がスピーチしました。


主催者あいさつ

改憲勢力を打ち砕こう

総がかり行動実行委共同代表 高田健さん

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(写真)高田健さん

 安倍内閣は2020年に改憲を施行するといって策動を続けていますが、2年間の運動で、改憲案の提示すらさせていません。

 安倍政権には、今国会で強引に改憲発議を行うか、参院選で3分の2を獲得するかしかありません。

 辺野古の米軍新基地建設問題をはじめアジアの平和・非核化、原発の再稼働、社会の格差・貧困、人権と平等などの課題と結びつけ、野党と協力して必ず阻止しましょう。

 参院選では、市民と野党の共同を実現するとともに、お互いに支持しあい、改憲勢力を打ち砕きましょう。


市民連合から

市民と野党共同で変革

東大名誉教授 広渡清吾さん

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(写真)広渡清吾さん

 安倍政権を倒して新しい政権をつくるために、国民に対して、市民と立憲野党の共同こそが新しい選択肢であることを、国民に信頼してもらえる形で示さなければなりません。

 日本国憲法は、豊かな内容をもち、個人の尊厳、自由と権利を私たちに約束しています。これこそ私たちがめざす新しい政治の選択肢を導くものです。

 安倍改憲を阻止し、憲法を実現する大きな力を国民の中につくり出しましょう。参院選では、市民と立憲野党の共同の議席を大きく増やして、安倍政権を打倒する展望を切り開きましょう。


スピーチ

憲法9条は「世界の宝」

音楽評論家・作詞家 湯川れい子さん

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(写真)湯川れい子さん

 音楽が大好きで59年間楽しく生きてくることができました。憲法を守るために終生、残りの人生をかけたいと思っています。

 ビートルズやロックについて攻撃されたことがありました。しかし、楽しく歌い踊るところに、殺し合いなどないのです。

 憲法9条というと、「そんなもので平和は守れない」「武器がなくてどうする」といいますが、違います。人間が人間を殺すことを恥じないといけない。9条は理屈を超えて日本の宝、世界の宝です。

 9条は変えないけれど、自衛隊を書き込むというインチキを許してはいけません。

尊重しあう社会めざす

「辺野古」県民投票の会代表 元山仁士郎さん

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(写真)元山仁士郎さん

 名護市辺野古の米軍基地建設の是非を問う県民投票では、反対が72%という圧倒的結果が示されました。しかし、埋め立て工事は続いています。なぜ、沖縄の人々の民意は反映されないのか。民主主義とは何ですか。

 税金は根拠を示しながら人びとのために使う。法律をその趣旨にのっとって適用する。沖縄の海、森をしっかり守る。お互いを尊重し話し合って決めていく。こんな社会をめざしていくべきではないですか。憲法には、そのことが書かれています。憲法を大事にしながら、一人ひとりを大切にする社会をつくっていきましょう。

憲法でなく政治変える

京都大学教授 高山佳奈子さん

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(写真)高山佳奈子さん

 2017年の衆院選では、改憲勢力を支持する人より多くの人が投票を棄権しました。投票に行かないということは、誰が権力の座に就こうが、従うということです。この集会に来ていない人にも関心をもってもらわないといけません。

 変えるべきは憲法ではなく政権です。自民党の改憲案でいう教育の充実も合区解消も、緊急事態対応も現行法でできることです。

 9条に自衛隊を書き込めば、「第二章戦争放棄」が「第二章自衛隊」になってしまいます。「第一章天皇」のあとが自衛隊となって三権から独立してしまい、荒唐無稽です。

言論・表現の自由守れ

ジャーナリスト・武蔵大学教授 永田浩三さん

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(写真)永田浩三さん

 私は安倍首相と同じ1954年生まれ。戦後の民主主義教育で国民主権、基本的人権の尊重、平和主義がどれほど大事なのかを授業で学びました。

 私が編集長を務めたNHKの日本軍「慰安婦」を扱った番組が放送される直前、官房副長官だった安倍首相がNHK幹部にちょっかいを出し、番組は大きく変えられてしまいました。私は告発できませんでしたが、いまはジャーナリストと市民の連帯が広がっています。

 再び戦争への道を進んではいけません。心あるジャーナリストと市民との連帯で言論や表現の自由を守り、安倍政権を終わらせましょう。


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