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2019年5月2日(木)

在日米軍 トリイステーション・嘉手納・横田

特殊部隊施設建設相次ぐ

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(写真)嘉手納基地配備のMC130JコマンドーⅡ

 日本に駐留する米軍特殊作戦部隊のための施設建設が相次いでいます。米陸軍第1特殊部隊群第1大隊(通称・グリーンベレー)が駐屯するトリイステーション(沖縄県読谷村)には、同部隊の使用する車両や武器を整備するための施設建設を予定。3月25日には、同施設の建設事業を福岡市に本社のある大手電気工事会社が、18億9000万円で落札しました。

 米軍の特殊作戦部隊は、紛争地域や敵地深く侵入し、現地部隊の訓練、捕虜などの救出、敵対勢力の拠点の急襲、要人の拉致・暗殺など危険な任務を行う部隊。日本が、米軍特殊作戦部隊のアジアでの拠点にされようとしています。

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(写真)横田基地で繰り返される米軍特殊作戦部隊や海兵隊のパラシュート降下訓練=1月15日

 トリイステーションに建設を予定しているのは、特殊作戦部隊用の戦術装備品整備複合施設(TEMF)です。トラック1台の整備ができる整備用駐車場2面、武器や部品の備蓄施設などを備え、整備作業に21~44人があたります。

 米特殊作戦軍の18会計年度軍事建設事業計画では同施設の建設について、「世界各地での実際の演習や、従来型・被従来型・特殊・非正規の戦争の想定で、継続的に作戦、訓練、展開する部隊を支援する」と説明。沖縄駐留のグリーンベレーがインド・太平洋地域での軍事作戦を実施するための施設であることを裏付けています。

 米空軍の特殊作戦機CV22オスプレイ5機が昨年配備された横田基地(東京都)ではすでに、滑走路西側の2個の格納庫の改修や6機分の駐機場設置などの設備整備を完了。5機の追加配備にむけてさらに、滑走路東側に整備格納庫、作戦を指揮する特殊作戦群司令部施設、訓練用シミュレーター、駐機場などの専用施設の建設が2022年完成予定で計画されています。

 米軍嘉手納基地(沖縄県)では、同基地の空軍第353特殊作戦群に15年までに6機配備された特殊作戦輸送機MC130JコマンドーIIの整備格納庫、敵地に潜入し攻撃目標の座標を攻撃機・爆撃機に伝える第320特殊戦術中隊のための訓練施設の建設が計画されています。

 横田基地に配備されたCV22オスプレイが全国で訓練を実施し、韓国や東南アジア方面で作戦行動するなど、日本を拠点にした米軍特殊作戦部隊の訓練・作戦行動が激しくなっており、施設面での態勢づくりが進められています。(佐藤つよし)

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