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2019年4月28日(日)

障害者採用「配慮不足」

高橋氏、統一選考など質問

衆院厚労委

写真

(写真)質問する高橋千鶴子議員=26日、衆院厚労委

 日本共産党の高橋千鶴子議員は26日の衆院厚生労働委員会で、中央省庁での障害者雇用率の水増し問題を受けた政府の対応についてただしました。

 政府は今回、初めての障害者統一選考試験を行い、3月に正職員として754人の合格者を出しましたが、知的障害者は0・4%(1人)しか合格していません。高橋氏に、人事院の三田顕寛人材局審議官は「障害の種別にかかわらず同一の筆記試験で障害の特性によってはなじみにくいところもあったかと考える」と認めました。

 一方で三田氏は、今回の同試験の第一選考では受験申し込み者数8712人のうち1524人が配慮を希望し、視覚障害者には点字での受験、拡大鏡や音声読み上げパソコンの使用、聴覚障害者には試験官の発言事項を書面で提出するといった配慮が行われたと紹介。高橋氏は、2015年に厚労省が出した指針には試験時間の延長や支援機関の職員等の同行なども書かれていたとして、試験段階でのいっそうの合理的配慮を求めました。

 その上で、各省が採用時点でどのような配慮をしたか厚労省の責任で把握し、次の試験に生かすべきだと要求。根本匠厚労相は「関係閣僚会議のもとでフォローアップを行って着実に取り組みを推進していきたい」と述べました。

 高橋氏はさらに、難病や発達障害が雇用促進法の障害者の範囲には入っているのに、なぜ試験の対象外かと追及。難病は就労中に発症することが多いが、合理的配慮があれば働けるはずで、障害者雇用率をかせげないから採用しないという「逆の意味で差別が起きている」と改善を求めました。


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