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2019年4月26日(金)

辺野古土砂 国が加速

本部港で搬出作業

沖縄 補選審判無視に住民抗議

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(写真)土砂搬出に抗議する人たち=25日午後1時半、沖縄県本部町の本部港塩川地区

 沖縄県本部(もとぶ)町の本部港塩川地区で政府は25日午前7時半、同県名護市辺野古の米軍新基地建設の埋め立て用の土砂の搬出作業を始めました。町民らが「国は県民の民意を受け止めよ」とシュプレヒコールをあげ、本部町島ぐるみ会議の原田みき子さん(69)は「町民は、戦争につながる新基地建設には加担したくない」とマイクで訴えました。

 沖縄防衛局の土砂搬出を請け負う業者は昨秋から、同港の使用を本部町に求めていましたが台風で破損して使えず、名護市安和(あわ)の琉球セメントの桟橋を使っていました。今年3月の港の復旧に伴い、業者は港の使用を開始しました。

 今後、同港と琉球セメント桟橋の両方を使うことで埋め立て工事を加速させる狙いと思われます。

 しかし辺野古の工事現場には土砂を陸揚げする桟橋が一つしかないため、土砂の運搬が思い通りできるかは未知数です。埋め立ての大部分を占める大浦湾には軟弱地盤があり、新基地建設自体、進捗(しんちょく)が不透明です。

 今回の土砂搬出は、21日に投開票された衆院沖縄3区補選で、新基地反対の「オール沖縄」の屋良朝博氏が勝利した直後の国の暴挙です。

 オール沖縄会議の高良鉄美共同代表(元琉球大学法科大学院教授)は「県民の民意がまた踏みにじられた。日本の民主主義は由々しき事態だ。次の国政選挙では、民主主義の在り方が大きく問われなければならない」と語りました。


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