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2019年4月22日(月)

沖縄3区補選 屋良氏が圧勝

新基地反対 強固な民意再び

 「相手候補が辺野古容認と打ち出したことは、まさにウチナーンチュ(沖縄県民)が問われてきた民意を、この選挙で改めて確認するということに他なりません」―。

 玉城デニー沖縄県知事は、衆院沖縄3区補選が告示された9日、名護市辺野古の米軍新基地建設ストップを目指す「オール沖縄」の候補として出馬した屋良朝博氏(56)への応援演説で、こう強調していました。

 同補選(21日投開票)での屋良氏の勝利は、安倍政権が米軍普天間基地(同県宜野湾市)の「移設」として強行する同新基地建設について、断念と普天間基地の即時運用停止・返還を求める強固な民意が、再び示されたことを意味します。

 オール沖縄のデニー県政が誕生した昨年の知事選、7割超が新基地建設の埋め立てに反対票を投じた2月の県民投票などに続く民意の表明です。これまでより明確に審判が下されたと言えます。

 政権丸抱えの自民党の相手候補(元沖縄北方担当相)は、3月上旬ごろから辺野古新基地建設の容認・推進を表明。選挙戦の最後まで推進の立場を繰り返し述べていました。

 新基地問題に触れないで「争点そらし」を企てた知事選や、投票の全県実施をさせない動きや「自主投票」の姿勢をとった県民投票の時とは、新基地推進勢力の構えは大きく違いました。

 これまでの選挙の敗北や県民の運動で追い詰められ、新基地問題を「封印して選挙戦にのぞんだのは明らかに失敗」(3月23日の自民党県連大会文書)と、彼らなりの「総括」をしていたからです。

 新基地断念を政府に求めるデニー知事を国政から支える屋良氏を選ぶのか、安倍政権いいなりで新基地推進の人を選ぶのか―。争点と対決構図が明快だった今回の選挙で下された審判はとても重く、安倍政権にとって大打撃です。

 安倍政権が10月に狙う消費税10%への引き上げに、屋良氏は明確に反対で自民党候補は賛成でした。消費税増税でも審判が示されました。

 「沖縄の民意と声を国政へ、そして全国に、沖縄の民主主義を無視するなと訴えたい」と屋良氏は20日、力を込めて演説しました。

 市民と国政野党共闘の源流であるオール沖縄の今回の補選勝利は、共闘をさらに前進させ、新基地建設阻止と安倍政権打倒につながる今後の国政選挙で勝利するための、重要な土台となります。(洞口昇幸)


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