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2019年2月17日(日)

欧州に広がる 気候変動阻止へ 高校生ら街頭に

独35都市2万6000人

始まりはスウェーデンの1人

 【ベルリン=伊藤寿庸】ベルリンやパリ、ロンドンなど欧州の各都市で15日、高校生や小中学生、大学生などが、直ちに気候変動阻止の行動を起こすようおとなたちに求めて、街頭に繰り出しました。スウェーデンの高校生グレタ・トゥンベリさんが昨年、議会前で1人で始めた行動が大きなうねりとなって広がっています。


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(写真)「気候は私たちの卒業を待ってはくれない」と気候変動阻止を訴える高校生たち=15日、ベルリン(伊藤寿庸撮影)

 ドイツでは「将来のための金曜日」と銘打つ行動が6週連続で行われ、35都市で2万6000人が行動しました。

 ベルリンでは、小学生から大学生まで数百人が「気候は私たちの卒業を待ってくれない」の横断幕を先頭にデモ行進。手作りのプラカードには「未来がないのに、なぜ勉強するの」、「授業の欠席は取り返せる。でも気候変動はそうじゃない」などさまざまな思いがあふれました。

 集会では、デンマーク国境に近い北部のレンスブルク(人口約2万人)で先週600人の参加で行動を成功させたマクシミリアン・ライマースさん(19)が発言。小学校4年生のユーリさん(9)、オリビアさん(9)、ルイーザさん(10)たちは首相府前で「強く信じれば、かならず実現する」と気候変動の阻止を訴えました。

 英国では、政治が気候変動に取り組んでいないことに抗議して授業をボイコットする「全国ストライキ」が初めて行われました。中高生、大学生など1万人以上が全国約60都市で参加しました。

 生徒たちへの支持は与野党議員にも広がり、国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)のフィゲレス前事務局長も「私たちが気候変動の影響から彼らを守る責任を果たしてこなかったことの印だ」として、若者たちの声に耳を傾けようと呼び掛けました。

 パリでは、数百人の生徒が環境省前に集まり、温室効果ガスの即時削減を要求しました。行動は、スウェーデン、ベルギー、スイスなどでも行われました。


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