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2019年2月2日(土)

統計不正 問い合わせ11.5万件超

厚労省に1月末までに

 厚生労働省の毎月勤労統計調査不正に伴う雇用保険などの未払い分の支給について、同省への問い合わせが1月31日までに11万5000件を超えたことが本紙の調べでわかりました。

 厚労省によると「問合せ専用ダイヤル」が設置された1月11日から同31日までの問い合わせは、11万5576件でした。休日を含む21日間で1日平均の問い合わせは5500件です。担当者によると、応対できたのは6万3000件。電話が殺到した時は、応答できなかったものが5万件以上あったといいます。

 問い合わせで多いのは未払い分の支給の対象になる人や支給日程などです。電話窓口では、問い合わせた人が追加支給の対象になるかどうかなど、個別の状況はわからないと答えています。現在雇用保険を受給している人には3月に追加支給が始まるものの、過去に受給した人への追加支給日程はまだ決まっていないので待ってほしいと説明しています。これらの回答と同じ内容は同省のホームページで紹介されています。

 統計不正による雇用保険などの被害は2000万人、567億円に上ります。

 安倍晋三首相は衆院本会議(1月31日)で、日本共産党の志位和夫委員長の追及に「できる限り速やかに」支払えるようにしていくと答弁していますが、支払い時期は見通しが立っていない状況です。

住所変わると支給案内届かない?

 失業手当を受けたことがある長野県の男性(53)は、厚生労働省の毎月勤労統計調査不正に伴う雇用保険の未払い分の支給について、同省の「問合せ専用ダイヤル」に問い合わせました。

 男性が「2005年ごろに失業手当を受けていたが該当するか」と尋ねたところ、「04年8月以降に受けた人は該当する」「新しいシステムができたら、失業手当を受けていた当時の住所に(支給案内の)手紙を送る」との答えでした。

 男性が長崎県から長野県に転居したことを伝えると、氏名、生年月日などを厚労省のデータと照合し、合致すれば新しい住所に手紙を出すとのこと。未払い額を尋ねましたが、個別の金額は分かりませんでした。

 男性は「失業した人は新しい仕事が決まればそこに転居して住所が変わることも多い。問い合わせをしなければ、厚労省からの手紙が届かないのではないか」と語ります。

 (小梶花恵)


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