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2019年1月30日(水)

印象操作 NHKを批判

醍醐東大名誉教授が意見書

 厚労省の毎月勤労統計の不正・偽装が、国政を揺るがす大問題になっているなか、「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」の共同代表でもある醍醐聰・東大名誉教授は28日、NHKのニュース報道のあり方について、個人として意見書を送付しました。

 醍醐氏が問題にしたのは、25日の「ニュース7」と「ニュースウオッチ9」。24日の衆参両院の閉会中審査で、問題の真相を調査するはずの特別監察委員会の調査自体の「お手盛り」ぶりが明らかになり、根本匠厚労相は25日、再調査を約束する事態に追い込まれました。

 ところが、両番組が、「厚労省 不適切な統計調査」として、報じたのはいずれも6番目。しかも、配分時間は、センバツ高校野球の出場校決定のニュースの半分以下でした。

 問題の伝え方も、「内部的な調査にとどまっている」という抽象的な指摘ですませ、調査報告書の素案を厚労省職員がつくっていたことなど、「不適切な調査」の核心にあたる具体的事実を一切伝えませんでした。

 意見書は、こうしたことを伝えない一方で、根本厚労相の発言を“疑念生じないよう再調査”とおうむ返しに伝えるのは、「公正な報道から外れた番組編集」で、「厚労省の印象操作にNHKが加担し、拡散する政府広報といって過言でない」と批判しています。


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