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2019年1月25日(金)

ベネズエラ 首都で反政府大集会

大統領めぐり緊迫

 南米ベネズエラのフアン・グアイド国会議長は23日、首都カラカスで行われた大規模な反政府集会で、憲法規定に基づき暫定大統領に就任すると宣言し、大統領選挙をやり直す方針を表明しました。マドゥロ大統領は、「米帝国主義がクーデターによるかいらい政権を押し付けようとしている」と非難、米国との断交を宣言。大統領の正当性をめぐり同国は極めて緊迫した事態となっています。

 マドゥロ氏は昨年5月の大統領選「勝利」を根拠に1月10日に2期目の「就任式」を強行しました。しかし、野党が多数を占める国会は、マドゥロ氏を「権力の強奪者」とする決議を採択。野党は、10日以降は大統領不在とみなしており、その場合、憲法が定める暫定大統領は国会議長になります。

 欧米やおもな中南米諸国は野党と同様、昨年の選挙は公正ではなかったとしてマドゥロ氏の再任を認めていません。

 ブラジル、コロンビア、アルゼンチン、チリ、ペルーなど中南米諸国、米国は相次いでグアイド氏を「暫定大統領」として承認しました。他方、ボリビアやニカラグア、キューバ、メキシコはマドゥロ政権の正統性を認めています。

 ベネズエラでは経済失政が重なり、昨年の物価が1万7千倍になるなど国民生活が困窮しています。政府批判が弾圧される中、国連や人権団体は政府側の人権侵害を非難しています。


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