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2019年1月9日(水)

きょうの潮流

 これは伝記映画ではなく、純粋なアートだ―。日本でも人気沸騰中の「ボヘミアン・ラプソディ」が米ゴールデン・グローブ賞の作品賞に選ばれました▼英ロックバンド「クイーン」の軌跡を描いたもの。「家族や人間関係、希望に夢、悲嘆や失望、そして最後には勝利と達成感が、誰にとっても共感できるような物語」。メンバーの一人で制作にも携わったブライアン・メイさんが映画のパンフに紹介しています▼アカデミー賞の前哨戦ともいわれる同賞の栄誉に、彼は喜びや感謝とともにこんなコメントをツイッターに投稿しました。「自分がそれに値する人間であることを願う」▼そのメイさんが、辺野古の米軍基地建設の中止をホワイトハウスに求める署名に協力するよう呼びかけました。美しいサンゴとかけがえのない生態系を守ろうと。この問題で何か行動したいと考えていた日本のクイーンファンがメイさんにメールで訴えたことがきっかけになったと沖縄の地元紙が伝えています▼天体物理学者でもあり、動物愛護の活動にも熱心なメイさん。命豊かな海をつぶし、民主主義を壊す非道に敏感に反応したのは、自身の生き方や信念と無縁ではないからでしょう▼署名は目標を大幅に上回り1カ月で20万を突破。県民投票の成功を励ましています。「決して楽な旅ではなかったが、価値のある旅というものは、すべてそういうものだ」。映画に込めたメイさんのメッセージは、沖縄のたたかいをも暗示しているかのように響いてきます。


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