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2018年12月6日(木)

自民、改憲案提示を断念

反対世論と野党の結束 前に

安倍強権路線に痛打

 安倍政権と自民党は、6日の衆院憲法審査会の開催を断念しました。国会会期末が迫る中、安倍晋三首相が公言していた「自民党の改憲4項目の国会提示」の強行を狙ってきましたが、安倍改憲反対の多数世論と野党の結束した反対の前に強権路線は破綻しました。安倍改憲への大きな打撃です。

 自民党が衆院憲法審の開催と改憲4項目提示への動きを強めるなか、5日には日本共産党、立憲民主党、国民民主党、社民党、自由党、無所属の会の5野党1会派は結束して「一方的な開催、改憲4項目提示を許さない」と確認。立憲民主党の山花郁夫筆頭幹事が自民党の新藤義孝筆頭幹事との会談で同日、5野党1会派の意思として強行中止を求めました。これに対し新藤氏は「皆さんの一致したご意見として重く受け止める」と言明しました。

 安倍首相は所信表明演説で衆参憲法審での各党改憲案の提示を呼号。党の改憲推進本部長や衆院憲法審査会筆頭幹事などの要職に自身の側近、日本会議国会議員懇談会の中心メンバーを配置する「改憲シフト」を敷き強行突破の動きを強めてきました。しかし安保法制で立憲主義を破壊したうえ、力ずくで9条改憲を進める動きに「安倍首相に憲法を語る資格はない」とする世論の反対は強く、野党は結束して審査会開催に反対してきました。自民党内から「与党だけで改憲論議をしても失敗する。先の見通しもない」と危惧する声も広がり、9条改定に慎重姿勢を示す公明党からは「野党も出席する環境で議論を進めることが大切だ」との声が強まって、首相の強権路線は破綻を深めています。

 他方、同日、日本会議のフロント組織が国会近くで改憲集会を開催。日本会議議連会長の古屋圭司衆院議員は「何とかこの国会のうちに(改憲論議の)扉をこじ開けたい」と激しい執念を見せました。


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