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2018年12月4日(火)

COP24inポーランド

国連機関警告 「気候変動止められる最後の世代」

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(写真)環境団体グリーンピースの記者会見で発言するフィジーのリハ・バレイレブカさん(左端)=2日、ポーランド・カトウィツェ(伊藤寿庸撮影)

 【カトウィツェ(ポーランド南部)=岡本あゆ】国連の世界気象機関(WMO)はこのほど、今年の世界の平均気温は史上4番目の暑さとなる見込みだと発表しました。国連気候変動枠組み条約第24回締約国会議(COP24)に向けて、WMOのターラス事務局長は「われわれは気候変動を止められる最後の世代」と警告。温暖化を食い止める取り組みを加速すべきだと訴えました。

 WMOによれば、気温の高さで上位20位に入る年は全てこの22年間に集中しています。今回、2015~18年の4年間が、最も暑かった年の上位4位を占めることが分かりました。また発表は、今年は熱帯性低気圧の発生が平均より17回多かったと報告。今年9月に西日本を襲った台風21号を、「今年最も強力だった台風」の一つとして挙げています。

 COP24の会場で、南太平洋の島国フィジーから参加したリハ・バレイレブカさんは「こうした数字は、私たち太平洋の国々が生きている現実です。“対策が必要なのは分かっているけど”という議論では足りません」と、国際社会の行動を求めました。

 世界自然保護基金(WWF)ジャパンの気候変動・エネルギープロジェクトリーダーで、日本気象予報士会副会長の小西雅子さんは取材に対し、「毎年のように最高気温が塗り替えられ、世界で異常気象が起きています。今回の報告書は、直接COP交渉に影響するものではありませんが、(WMOは)各締約国に緊迫感を持ってほしいのでしょう」と話しました。


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