しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年11月29日(木)

新基地建設 最大2兆5500億円

首相と会談 デニー知事、県試算示し中止迫る

 沖縄県の玉城デニー知事は28日、安倍晋三首相と首相官邸で会談し、名護市辺野古の米軍新基地建設について、運用まで最短で13年を要するうえ、県の試算で最大2兆5500億円もの巨額の費用がかかることを指摘し、新基地建設断念を強く求めました。


 デニー知事は会談で、仲井真弘多元知事による辺野古埋め立て承認から5年が経過した現在でも全体の実施計画も未完成だと強調。今後、埋め立て工事に5年、軟弱地盤の地盤改良工事に5年、埋め立て完了後の作業に3年と、辺野古新基地の運用まで最短でも13年かかると想定されると指摘しました。

 政府が資金計画書で示した埋め立て工事費用2405億4000万円についても、22カ所の護岸のうち完成した護岸6カ所、1カ所の護岸が一部のみの着工で埋め立て工事に着手できていないにもかかわらず、すでに1428億円、約60%の予算が契約済みだと指摘。資金計画書で78億4000万円とされている着手済みの護岸の工事費用は、現在までの支払い済み額が928億円と、当初計画の約12倍の費用がかかっていると告発しました。

 また、▽米軍岩国基地(山口県岩国市)の滑走路沖合移設工事を参照すると地盤改良工事で500億円▽埋め立て土砂の県外からの追加調達で1000億円の追加費用がかかる―として、完成までの費用は最大2兆5500億円かかる見込みだと述べました。

 そのうえでデニー知事は新基地反対の民意を真摯(しんし)に受け止めるよう求め、工事中止を要求。一日も早い米軍普天間基地(宜野湾市)の危険性除去に向け、引き続き協議を行うことも求めました。

 安倍首相は「作業を進める」と新基地に固執する一方、県との話し合いの場を設ける意向を示しました。


pageup