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2018年11月26日(月)

台湾統一地方選 与党が大敗

経済低迷 中台関係悪化に審判

蔡総統が党主席辞任へ

 【北京=釘丸晶】首長や地方議員を選ぶ台湾の統一地方選が24日、投開票され、計22の県と市の首長選で蔡英文(さい・えいぶん)政権の与党・民進党は、現有13の首長ポストを6に半減させ、大敗しました。蔡氏は同日夜に会見し、「選挙結果について責任を負う」として党主席の辞任を表明しました。2016年に国民党から政権を奪取した民進党の蔡政権ですが、経済の低迷や中台関係の悪化、進まない改革に対する不満を募らせた有権者が、審判を突きつけた形です。


 民進党への批判票を取り込んだ国民党は、前回の6から15に大きく伸ばしました。蔡政権は今後、経済政策や「一つの中国」を認めない中台政策などの調整を迫られることになりそうです。20年1月に行われる予定の総統選での蔡氏の再選にも影響を与えそうです。

 人口の約7割を占める6直轄市の市長選で民進党は台中市と高雄市で国民党に敗れ、首長ポストを4から2に後退。とくに高雄市は結党ゆかりの地で1998年から守り続けてきた民進党の「牙城」だけに衝撃が走っています。当選した国民党の韓国瑜(かん・こくゆ)氏は、従来の国民党の保守的なイメージを覆し、インターネットを使った戦術や大げさな言論で、広く無党派層や若者の支持を集めました。

 国民党は台中、高雄両市のほか、前回に続き新北市も確保。直轄市の市長ポストを1から3に増やしました。 首都機能を持った台北市の市長選では無所属で現職の柯文哲(か・ぶんてつ)氏が再選。前回は圧勝でしたが、今回は国民党候補と3000票余りの僅差となり、苦戦を強いられました。


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