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2018年11月25日(日)

共産党の国保引き下げ政策

「いいですね」「画期的」

京都

 高すぎる国民健康保険料(税)を大幅に引き下げる日本共産党の政策が歓迎されています。「わが意をえたり」「画期的な提案」という声が京都市でも聞かれます。(海老名広信)

 (「高すぎる国民健康保険料(税)を引き下げ、住民と医療保険制度を守ります」全文)


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(写真)南さん(手前)に国保政策について話す井上けんじ京都市議=京都市内

 「いいですねー」。南香さん(50)=仮名=を笑顔にさせたのは、国保料(税)を構成する「均等割」と「世帯割」を廃止して、負担をぐんと下げる提案です。均等割は家族の人数に応じてかかり、世帯割は各世帯に定額がかかるもの。家族が多いほど保険料(税)が高くなる仕組みです。

 「子ども4人が幼くて私が働けなかった頃が最も大変だった」と南さん。義理の祖母・両親と同居する4世代家族でした。収入は建築関係で働く夫の稼ぎ、月額30万円未満。年金は家計に入れてもらえず、高齢者医療制度ができる前で、家族全員が国保に加入していました。

 国保料が支出の1割以上も占め、「地獄でした」。南さんは独身時代の衣料品で通し、下着や靴下は「繕って、繕って」。子どもは長男の服を「お下がり」で着回しました。「家族旅行なんてしたことありません」

 「少子高齢化で子どもを産め、産めというのに、何で産んだら保険料をかけるのか」。ずっと「均等割は意味がわからない」と不満でした。「国保料を下げて」と市役所に何度も訴えました。

 数年前、大規模店舗進出による日照権問題で知り合った日本共産党の井上けんじ市議にも「均等割は納得がいかない」と話しました。南さんの苦しみを受け止めた井上市議は議会で、均等割は子育て支援に矛盾すると指摘し、応益負担部分(均等割・世帯割)は課税の応能原則に反するので、保険料に占める応益部分の割合を減らすよう求めてきました。

 井上議員は、今回の国保政策に「わが意をえたり」と、強く感じています。

真の皆保険制度になる

大幅減額の試算に“感激”

 全京都生活と健康を守る会連合会の佐野春枝会長は「この政策はすごいって思いました」。医療ソーシャルワーカー(相談員)を34年、生活と健康を守る会での相談活動を11年続けています。同会は毎年6、12月に国保の集中的な相談期間を実施。40年前に国保料が払えなくて保険証未交付となり受診できず2人が死亡した事例に心を痛め「国保を良くする南区連絡会」をつくり活動してきました。「保険証がなくて病気をぎりぎりまで我慢して、入院が必要なほど重症になってから相談にくる人が多い」と顔を曇らせます。

 政策が実現し払える保険料になれば、誰もが保険証をもって医療を受けられる真の皆保険制度になります。

運動を強める

 「政策のいう通り均等割は人頭税です。被用者保険にはありません」と佐野さん。被用者保険は雇用者と加入者が保険料を折半する仕組みがあり、国保より加入者の負担が軽いことを指摘し、政策が国保料を協会けんぽレベルに下げる提案をしたことに感心します。「国保財政への国庫負担を減らしてきたことも問題です。国は、トランプ米大統領のいいなりに高額兵器の購入はやめ、国保財政への負担を増額すべきです」

 京都市南区社会保障推進協議会(社保協)の議長でもある佐野さんは、国保政策を実現するために「日本共産党や生活と健康を守る会などが参加する社保協で、国保料引き下げを世論にする運動を強めたい」と語りました。

説得力がある

 「画期的な提案ですよ」と言って、京都府商工団体連合会の池田靖事務局長は目を細めます。

 11月半ば、日本共産党の地方議員研究集会に招かれ、被災地の復旧や街づくりのために地元業者を育成する重要性を報告。そこで、党中央政策委員会の谷本諭委員による国保政策の解説を聞き、「すごく説得力がありました」。全国知事会の政府への要望「1兆円の公費負担増」に賛成してつくられた政策にうなりました。京都府内市町村のモデル世帯で大幅に金額が減るグラフを見て感激。高すぎる国保料に泣かされる業者たちと運動してきて「1万円でも下げさせるのは大変。でも、『1万円ではそんなに変わらん』という会員の声があるのも事実。共産党の提案が実ったら本当に楽になるのが実感できる。抜本的な改革ですね」。

グラフ:均等割・世帯割を廃止して協会けんぽ並みに 京都市の四つのモデル世帯

国保政策のポイント

 (1)保険料(税)を協会けんぽ並みに引き下げる―全国知事会が要望する1兆円の公費投入、均等割と世帯割の廃止

 (2)生活困窮者の保険料(税)を免除する制度を国が財源を補償してつくる

 (3)保険証とりあげや差し押さえをやめる―制裁措置を規定した国保法9条の改正、取り立てを奨励する国の行政指導をやめさせる、滞納者への親身な相談・収納活動に転換

 (4)「国保の都道府県化」による保険料(税)値上げを許さない―改悪の中止撤回、自治体独自の負担軽減策の維持・拡充


現実的で希望広がる提案

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(写真)倉林明子参院議員

 国会で高すぎる国保の問題を追及し、笠井亮党政策委員長とともに国保政策を発表した倉林明子参院議員(京都選挙区)の話 「国民健康保険料が高すぎるから払えない、滞納に追い込まれた国保加入者に待っているのは、情け容赦ない差し押さえです。生存権を脅かすような国保の現状を大きく変えられる現実的で希望が広がる提案です。来春の統一地方選挙、続く参議院選挙で日本共産党を伸ばして、国保料の大幅引き下げを必ず実現しましょう」


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