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2018年11月15日(木)

校閲の目

地面師

写真

(写真)各新聞をにぎわす「地面師」見出し

 最近ニュースで「地面師」という言葉を見ました。他人の土地の所有者に成りすまして不動産詐欺をする輩(やから)のことです。バブル時代に暗躍したというので広辞苑で調べると、すでに1969年の第2版から載っていました。2020年の東京五輪・パラリンピック開催が決まり不動産価格が上昇、地面師が再び動き始めたといいます。

 日本国語大辞典によると、明治時代の新聞から「地面師」が登場しています。詐欺師も同じ頃に登場しますが、なぜ「師」なのでしょうか。

 「師」は「人々を集めた大きな集団」のことで、転じて「集団を導く者」「一芸に達した者」となり、人を尊んで使う言葉です。教師や医師などのように、その道の専門家であることを表します。

 もともとは「する」の連用形「し」に「師」の漢字が当てられたといいます。詐欺師は古くは「いかさま師」と呼ばれました。「いかさまをする人」のことで、同様にペテン師や地面師にも師が使われたのでしょう。

 いかさまと言えば沖縄防衛局が私人に成りすまして制度を悪用したり、障害者雇用の数字を水増ししたり、データのねつ造・改ざんなどウソとごまかしの安倍政権です。

 いかさま賭博をする人を隠語で「ゴト師」といいます。賭博のカジノをすすめている政権をみると「ゴト師内閣」と呼びたくなります。(河邑哲也)


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