しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年9月15日(土)

きょうの潮流

 こんな笑い話があります。問い「日本の島々を占拠するロシア。解決策はあるのか?」答え「二つの可能性が考えられる。一つは自然な解決策。もう一つは超自然な解決策である」▼自然な解決策とは、天から降りてきた神が島に住むロシア人をモスクワまで連れて帰る。超自然な解決策とは、ロシア人が考え方を改め、自らの意志で祖国に帰ることである―。世界のジョークを集めた早坂隆さんの著書から引きました▼領土問題にたいする、かたくななロシアの態度をやゆしたもの。もともと歯舞、色丹と千島列島全体が日本の歴史的な領土でした。それを第2次大戦の戦後処理で「領土不拡大」という原則に反して無理やり奪ったものです▼ロシア極東での国際会合でプーチン大統領が突然、日本との平和条約を年末までに結ぶことを提案しました。前提条件なしで。平和条約は領土の画定につながり、これまで日本が主張してきた領土要求を放棄することにもなります▼各国の首脳が居並ぶなかで投げかけられた安倍首相。あろうことか、苦笑いで応じただけ。ちゃぶ台返しの発言に反論もできない失態に「屈辱外交」(志位委員長)との批判がひろがっています▼「今こそ戦後日本外交の総決算を成し遂げる」と威勢よく口にする首相。しかし内実は、トランプ米大統領にたいしてもそうですが、個人的な親密さをアピールするだけで追従ぶりも目に余ります。そんな情けない姿で世界と渡り合えるのか。笑ってすまされる話ではありません。


pageup