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2018年9月5日(水)

きょうの潮流

 学校の夏休みが終わりました。子どもたちはどんな日々を過ごしたでしょうか。思いっきり遊べた子も、つらい思いをした子もいたことでしょう。「ワクワク」したり「ドキドキ」したりもあったでしょう▼「子どもの権利・教育・文化全国センター」のニュースで、日本体育大学教授の野井真吾さんが子どもの脳の発達にとっては「ワクワク・ドキドキ」がとても大切だと語っています▼キャンプでも、じゃれつき遊びでも、「ワクワク・ドキドキ」をもっと保障してあげることが大事だと野井さん。では、子どもが一番「ワクワク・ドキドキ」するのはどんなときか。男子は圧倒的に「いたずら」だそうです▼確かにいたずらのときの、あのワクワク感はだれにでも覚えがあるでしょう。いたずらをして、叱られて、失敗したと思うことも貴重な体験です。ところが今、子どもにもおとなにも失敗が許されない雰囲気が広がってきています。子どもたちは失敗しないようにと、あれはダメ、これもダメと抑えつけられています▼ちょっとした失敗も執拗(しつよう)に責められる不寛容な社会。そうした風潮の背景には、仕事や生活が厳しくなるなかで、人びとが精神的にも、経済的にも追い詰められていることがあるといわれます▼いたずらや失敗をたくさんして、ときには叱られ、ドキドキしながら成長する。その権利を子どもたちから奪ってはなりません。他人に寛容でいられる世の中は、だれもが安心して暮らせる社会の実現と深くつながっています。


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