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2018年9月3日(月)

新基地許さぬ議席必ず

沖縄5市議選が告示

翁長氏の遺志に応えよう 小池書記局長が応援

 沖縄県知事選の前哨戦として各党がしのぎを削る沖縄統一地方選のうち名護、沖縄、宜野湾、南城、石垣の5市の市議選が2日、告示(9日投票)されました。


 日本共産党は、辺野古新基地建設を許すかどうかが争点となる名護市(定数26、立候補32人)と米軍普天間基地を抱える宜野湾市(定数26、立候補28人)で新人候補が議席に挑むのをはじめ、沖縄市(定数30、立候補36人)で3議席、南城市(定数20、立候補26人)で2議席(1候補の支援を含む)、陸上自衛隊ミサイル基地配備の是非が問われる石垣市(定数22、立候補30人)で1議席の8議席を目指します。

 小池晃書記局長が名護、宜野湾、沖縄の各市を駆け巡って訴えたのをはじめ、田村貴昭、赤嶺政賢、高橋千鶴子、藤野保史の各衆院議員、井上哲士参院議員が応援に入り、終日候補者とともに訴えました。

 一方、自民、公明、維新が推す佐喜真淳知事候補は沖縄市議選の応援に入り「どの候補も必死」と檄(げき)を飛ばし、同市の桑江朝千夫市長は与党市議候補の出陣式で「共産党に一票も取らすな」と語りました。

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(写真)よしい候補(左)への支持を訴える小池書記局長=2日、沖縄県名護市

名護市 よしい氏

 名護市で訴えた小池氏は、翁長知事が5メートル歩くのに20分かかるような体調だったという妻・樹子(みきこ)さんの言葉を紹介しながら、その翌日に30分にわたる記者会見で堂々と承認撤回を表明したことを紹介し、命がけでたたかった翁長氏の遺志にこたえようと力説。沖縄県が8月31日に判断した辺野古埋め立て承認の撤回について、「当然すぎるものだ」と述べました。

 超軟弱地盤の存在や県との事前協議拒否、米国防総省の高さ制限違反など、埋め立て承認後に明らかになった事実や行為を挙げ「法律違反を繰り返しているのは安倍政権です。新基地を造ることは許されないし、そもそも造ることはできません。追い詰められているのは安倍政権です」と訴えました。

 また、翁長知事の遺志を受け継いで辺野古に新基地を絶対に造らせないと訴える玉城デニー候補が承認撤回を「断固支持する」と述べているのに対し、安倍政権丸抱えの佐喜真淳氏が「国と県の動向を注視する」などと賛否を明らかにしていない点について、小池氏は「あまりにも無責任だ。県知事選に立候補するというのなら、どういう態度で撤回に臨むのかを明らかにするのは、最低限の責任です」と厳しく批判しました。

 定数が一つ減り、大激戦の名護市議選。基地推進派は過半数を制し、米軍再編交付金に依存する市政の再開を狙っています。小池氏は「そんなことは絶対に許せません。そのために、日本共産党の、よしい俊平さんの必勝と、オール沖縄の14人を勝たせてください」と力を込めました。

 よしい候補は、保健師としての経験を生かし、医療や子育てに全力を挙げると表明。「米軍再編交付金を受け取れば、名護市民が新基地を受け入れたことになります。辺野古新基地を許さないオール沖縄14人の先頭に立って頑張ります」と決意を表明しました。

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(写真)声援に応える(左から)小池書記局長、伊波参院議員、宮城市議候補、仲西市長候補の各氏=2日、沖縄県宜野湾市

宜野湾市 宮城氏

 米海兵隊普天間基地を抱える宜野湾市で、小池氏は昨年12月に米軍機の部品が落下した緑ケ丘保育園を訪問し、神谷武宏園長から「なぜ宜野湾市は米軍機が学校や保育園の頭上を飛ばないでほしいと言えないのか」と、県知事選に立候補する佐喜真淳前市長の姿勢について厳しい批判が出されたことを紹介。「批判は当然だ」と強調しました。

 また、同じく昨年、重さ約8キロの米軍機の窓枠が落下した普天間第二小学校では、事故以来、671回も避難指示が出ていると指摘。「まるで空襲警報で、授業どころではない。政府がやるべきは児童への避難指示ではなく、米軍への飛行中止要請です。日米両政府をあっと言わせる結果を宜野湾で出しましょう」と訴えました。

 息子が普天間第二小学校に通っている宮城チカラ候補は、普天間基地の即時閉鎖、無条件撤去と、県内で99%を占める中小業者の支援を強く訴えました。

 演説には伊波洋一参院議員、宜野湾市長選(23日告示、30日投票)に立候補するナカニシ春雅予定候補も参加し、宮城氏の必勝を訴えました。

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(写真)訴える小池書記局長(左から2人目)とイケハラ候補(左)、(右から)チバ候補、前宮候補=2日、沖縄県沖縄市

沖縄市 イケハラ氏 前宮氏 チバ氏

 定数30を有力36氏で争う大激戦の沖縄市議選。小池氏は前回2議席から3議席に躍進し、議案提案権を獲得し、平和でもくらしでもかけがえのない実績をつくってきたイケハラ秀明、前宮みつこ、チバあやこ各候補全員の再選を訴えました。

 小池氏は「普天間基地も、(沖縄市の)嘉手納基地も返還されれば、まったく違う沖縄になる」として、基地のない平和な沖縄を訴え、辺野古新基地容認、キャンプ・キンザー(浦添市)の倉庫移転容認、さらに9条改憲推進という現市政と与党の立場を厳しく批判しました。

 最後に小池氏は、8月11日の県民大会で翁長知事の次男・雄治氏が遺言として紹介した「ウチナーンチュ(沖縄県民)が団結すれば、想像するよりはるかに大きな力になる」という言葉を紹介し、「基地のない沖縄、オスプレイが飛ばない沖縄、暮らし・福祉を応援する沖縄」を目指すために心を一つにして、県知事選で玉城デニー候補の勝利へ全力を尽くそうと呼びかけました。

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(写真)出発式で訴えるマツダ候補(右)と応援に駆け付けた高橋氏(右から2人目)=2日、沖縄県南城市

南城・マツダ氏

高橋議員が応援

 沖縄県の南城市議選(定数20、立候補26人)で3選を目指す日本共産党のマツダ兼弘氏(67)の出発式が2日に同市で行われました。応援に駆け付けた高橋千鶴子党衆院議員は「支持を一回り二回りと広げ、マツダ候補を市議会に送り、皆さんの暮らしの声がさらに実現する市政をつくっていきましょう」と訴えました。

 高橋氏は、瑞慶覧長敏(ずけらん・ちょうびん)現市長が今年1月の市長選で初当選し、同県名護市辺野古新基地反対の「オール沖縄」の南城市政が誕生したことに、全国が励まされたと紹介。新基地推進の政府の攻撃をはね返す力は「今日から始まる一つひとつの選挙で、日本共産党と『オール沖縄』の議席を増やすことです」と強調しました。玉城武光党県議も訴えました。

 マツダ候補は「市長とともにオール沖縄で頑張ります。暮らし、平和を守るため、勝ち抜かせてください」と力を込めました。

 翁長雄志知事の遺志を継ぎ、30日投票の知事選に立候補する玉城デニー衆院議員、瑞慶覧市長、日本共産党の赤嶺政賢衆院議員らから応援のメッセージが寄せられました。

 日本共産党は同市議選に挑む玉城つよし氏(60)=現=を支援しています。

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(写真)第一声を上げる井上候補(右から4人目)、藤野氏(その左)ら=2日、沖縄県石垣市

石垣・井上氏

藤野議員が応援

 2日告示された沖縄県石垣市議選(9日投票、定数22、立候補30人)で、日本共産党の井上みち子氏(64)=現=は藤野保史衆院議員の応援を受け、終日街頭で訴えました。井上候補は「自衛隊ミサイル基地撤回に向けて全力で取り組みます」と力を込めました。

 安倍晋三政権言いなりの同市の中山義隆市長は、今年7月にミサイル基地配備受け入れを表明しています。井上候補は、配備反対の野党が過半数になれば配備計画は止められると強調。高い国保税や介護保険料の負担軽減、小中学校の全教室へのクーラー設置に全力を挙げると述べ、「市議選の勝利は、30日投票の知事選で翁長雄志知事の遺志を継ぐ玉城デニーさんの勝利にもつながります」と訴えました。

 藤野氏は、戦争する国づくりの一環としてのミサイル基地配備、憲法9条改悪など安倍政権のやりたい放題を許さないと強調。「平和、憲法を守る思いを井上みち子さんにこぞってお寄せください」と訴えました。

 北部地域の公民館前で訴えを聞いた女性(73)は「とにかく自衛隊に来てほしくない。戦争が起きれば真っ先に被害に遭うのは住民です。軍事基地が造られれば石垣は逃げるところもない」と語りました。

 出発式では玉城デニー知事候補、日本共産党の赤嶺政賢衆院議員、社民・社大・結連合の次呂久成崇県議らがメッセージを寄せました。


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