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2018年8月24日(金)

主張

辺野古の活断層

新基地建設の破綻さらに明瞭

 沖縄県名護市辺野古で強行されている米軍新基地建設の埋め立て予定海域にある断層が、地質学的には極めて新しい2万年前以降の時期に活動を繰り返し、今後も動く恐れの高い活断層であることが判明し、大きな問題になっています。沖縄県は、活断層の存在が指摘されている海域に米海兵隊の航空基地を建設するのは適切ではないとし、今後予定する埋め立て承認撤回の大きな根拠の一つに挙げています。埋め立て海域には活断層とは別に、液状化や沈下の危険がある超軟弱地盤の存在も分かっており、新基地建設の破綻はいよいよ明瞭です。

深刻かつ重大な被害に

 活断層の存在は、翁長雄志県知事が急逝する直前に表明した埋め立て承認撤回について、防衛省沖縄防衛局の意見を聞き取るために県が出した「通知書」(7月31日)にも記述されています。

 翁長知事名の「通知書」によると、埋め立て予定海域のある大浦湾付近の陸上に辺野古断層という活断層があり、その延長線上の同湾の海底には谷地形が確認されています。新基地はこの真上に建設される計画です。

 県の聞き取りなどに対し、辺野古断層の存在を指摘している『名護・やんばるの地質』(2011年)の編著者である遅沢壮一氏(東北大学講師)は、問題の海底谷地形について、沖縄防衛局による音波探査調査とボーリング調査のデータを検討した結果、辺野古断層と判断し、「2万年前以降に繰り返し活動した、極めて危険な活断層」だと指摘しています。

 地質学者の加藤祐三氏(琉球大学名誉教授)も「大浦湾には活断層と推定される谷地形が存在し、それが基地建設予定地の下を走っている。この断層が活動したとき、基地建設を行ったがゆえの深刻かつ重大な被害が発生する」と警告しています。

 県は以前から、国の法律(公有水面埋立法)に基づく埋め立て承認に際し、「埋め立て地の用途に照らして適切な場所と言えるか」「災害防止につき十分配慮しているか」といった審査基準を設けています。「極めて危険な活断層」の上に多数の航空機や大量の燃料、弾薬などが集積する米海兵隊の航空基地を建設することが、これらの基準に適合しないのは明白です。

 翁長知事が埋め立て承認の撤回を決断したのは当然です。

 大浦湾には、埋め立てのためにコンクリート製の巨大な箱(ケーソン)を投入して護岸を造る予定地の海底に、マヨネーズ並みの超軟弱地盤が厚さ40メートルにもわたり続いていることも分かっています。

 「通知書」は、仮に軟弱地盤の改良工事によって埋め立てが不可能でないとしても「海域の環境に重大な影響を与える」と強調しています。同時に、地盤改良には大規模な工事が必要であり、埋め立てにどれだけの年数がかかるか不明だとし、それは新基地建設を返還条件にしている普天間基地(宜野湾市)の事実上の固定化を意味すると批判しています。

県知事選に必ず勝利を

 大規模な地盤改良工事には県知事による承認が不可欠です。新基地建設阻止のためには、翁長知事の遺志を受け継ぐ「オール沖縄」候補が、県知事選(9月13日告示、30日投票)で勝利することがどうしても必要です。


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